急増するアルツハイマー病 その原因 予防法 食事法を解説します
はじめに
認知症患者が急増しています。厚生労働省によれば、2012 年の患者数が462 万人
65 歳以上の人の7人に1人が認知症です。2025 年には、患者数が700万人に増加し、5人に1人が認知症になると予想されています。
認知症の30 ~40 %が脳の血管などに異常がある原因が分かっている認知症です。
残りの60 ~70 %が、脳が委縮して起こる原因不明のアルツハイマー病と言われています。認知症の中でアルツハイマー病が占める割合は年々増加しています。
高齢者による自動車の暴走事故が頻発しているのを見ても、認知症の急増を実感せざるを得ません。アルツハイマー病は有効な治療法が無いだけに、この勢いで増加していくと、近い将来、より深刻な問題に発展していくものと思われます。
西洋医学は、アルツハイマー病の原因は、脳が委縮する事にあるとして、長年脳を研究して来ました。しかし、未だに原因がはっきりせず、使われる薬も、症状の進行を少しは遅らせることが出来るか、という程度の物でしかありません。
鍼灸医学では <腎臓は脳を満たす> と言います。つまり、腎臓が弱ると 脳が委縮するのです。脳の委縮がアルツハイマー病の原因であるとはしません。脳が委縮するのは、腎臓の弱りが最大の原因なのです。
残念ながら、西洋医学は、いわば、結果を原因と信じて研究しているのです。従って、何年経っても原因不明なのは当然です。有効な治療法が見つかるはずもありません。
腎臓以外の内臓( 胃など)の働きもアルツハイマー病に影響を及ぼしています。しかし、解説が複雑になりますので、それらの影響については省略させて頂きます。
一番の原因になっている腎臓の働きを知れば、アルツハイマー病の根本を理解する事が出来ます。易と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で解説します。予防法、食事法も見えてきます。
◆陰陽論とは
陰陽論とは易の基本思想の一つで、人間の様々な生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持った陰と陽が有ります。陰と陽は互いに引き合い調和しようとします。
一方、陰と陰、陽と陽は互いに反発しあい、調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。
◆頭蓋骨の中に脳を充満させるのは腎精(腎臓のエネルギー)
鍼灸医学では
<腎臓は髄を生じ、脳を満たす> <脳は髄の海>と表現します。つまり、腎臓のエネルギーで脊髄を作るのです。脊髄が頭蓋骨の中に大きく膨らんでいき海の様に、脳を充満させるとするのです。
◆人間は腎臓が蓄えている腎精で生きる
腎臓の蓄えている腎精が生きるエネルギーのおおもとになっています。
◆腎精から陰のエネルギーの腎陰と陽のエネルギーの腎陽が生まれる。
腎陰が沈静化するエネルギー、腎陽が活性化するエネルギーです。
◆腎陰から腎陰陰と腎陽陰が生まれ、腎陽から腎陰陽と腎陽陽が生まれる
それぞれの働きを下記します。
・腎陰陰
肉体を形成するエネルギーです。不足すると身体も脳も委縮します。糖尿病で痩せてしまうのは腎陰陰が少なくなり栄養分が腎臓から漏れ出してしまうからです。
・腎陽陰
精神、肉体を安定、沈静化するエネルギーです。副交感神経を活性化します。記憶、認知するのもこのエネルギーです。腎陽陰が不足すると肉体、精神が不安定になり沈静化しなくなります。記憶力、認知能力も低下します。
・腎陰陽
精神、肉体を活性化するエネルギーです。交感神経を活性化します。
腎陰陽が不足すると精神、肉体が不活発になります。
腎陰陽が過剰になれば自己中心的になり暴言を吐いたりするようになります。
・ 腎陽陽
肉体の活動エネルギーです。栄養素が燃焼して出すカロリーです。
腎陽陽が不足すれば血糖値が下がり、活力がなくなります。
腎陽陽が過剰になれば活動して止まなくなり暴力を振るったり徘徊してしまいます。
◆腎臓のエネルギーとアルツハイマー病との関係は概略、下記の様になる。
腎臓が弱って
・腎陰陰が不足すると脳が委縮(体重も減少) し 、記憶、認知する脳細胞が欠損していきます。
・腎陽陰が不足すると肉体も精神も不安定になります。記憶するエネルギーも不足し記憶、認知能力が低下します。
・腎陰陽が不足すると精神も肉体も不活発になります。
・腎陰陽が過剰になると自己中心的になり暴言を吐いたりしてしまいます。
・腎陽陽が不足すると肉体も精神も大変不活発になります。
・腎陰陽が過剰になると大変自己中心的になり、人の言うことを聞かなくなります。暴力を振るったり徘徊して止まなくなります。自分が一体、何をしたのか全く思出せないという状態になってしまいます。
まとめ
◆鍼灸医学で腎臓の働きを理解すると、腎臓の弱りが原因で脳が委縮しアルツハイマー病になることが良く理解できる。
◆アルツハイマー病の予防には腎臓を悪くしないことが大事
糖尿病は進行すると、膵臓だけでなく腎臓も悪くなる病気です。現在、人工透析に入る人の約40%が糖尿病の人と言われています。糖尿病から人口透析に入った人が約11万人になってしまいました。糖尿病の人はそうでない人の2倍アルツハイマー病にかかり易い、ことが分かっています。腎臓の弱りがアルツハイマー病の大きな原因になっていることが、この事からも分かります。
腎臓を弱めない為の日常生活の注意点を下記します
・ストレス、過労に注意
恐れる、驚くは特に腎臓を弱めます 夜、冷える所で、立ち仕事、これが重なると特に腎臓を弱めます。
・適度な運動、良い睡眠をとる
・肉類、脂肪、タンパク質、塩分の過剰摂取に注意する
・野菜類を十分摂る
・糖尿病にならないよう注意する。
・病院で処方された薬で、飲まないで済むような薬は極力飲まないよう にする。特に降圧剤に注意です。