転移性胃がん、転移性大腸がん が無いのは一体何故?がん転移のメカニズムを解説します
初めに
がんに罹る人、がんで死亡する人が急増しています。2016年の統計予測によると罹患数は、いよいよ100万人を突破し101万人に、また、死亡数は 37万人となってしまいました。
高額薬価 (2016年末現在、一人1年間の薬代約2,000万円)で話題になっている免疫チェックポイント阻害薬<オプジーボ>が一部のがんに対して健康保険適応となり、がん治療が新たな段階に入りました。
今までの抗がん剤には無いがん縮小効果が期待できそうなのです。今後、同種の薬が続々登場し保険適応範囲が更に広がっていくことでしょう。
製薬会社、医療機器メーカーを含め、日本の医学会はがん治療に大変熱心です。高額ながん治療にはもっと熱心です。半面、がん患者を減らす為のがん予防には不思議な程無関心です。現在の日本の薬剤費は既に年間約10兆円を超えています。オプジーボのような高額薬の登場により、健康保険財政が破たんの危機に立たされているのです。
がん治療を取り巻く環境がこのまま続くならば、残念ながら日本人は、将来自分ががんに(かなり高い確率で)罹った時に支払うべき医療費を稼ぐ為に必死に働かなければならないと言う国民になってしまいそうです。
西洋医学によるがん治療はそろそろ限界に来ていると言って良いのです。がん治療に大金を投じるのではなく、がんに罹らない為にはどの様に生きたら良いのか、原点立ち返って考え直さなければいけないのです。がんに罹る人を少なくする以外に、高騰する医療費問題を解決する方法は有りません。
健康な人ががんになると言うことはありません。不健康だからがんになるのです。従って、不健康な体を健康な体に戻さない限り、がんが治ると言うことはありません。<抗ガン薬を飲んでがんを殺せばがんが治る>という考え方がそもそもおかしいのです。
がんはいわば自らが起こした家庭内トラブルのようなものです。がんに罹った自分自身に問題が有るのです。感染症は侵入した細菌やウイルスを薬で殺せば治せます。しかし、がんはそうはいきません。何故なら、がんは血液浄化装置、延命装置として身体がやむを得ず作り出した細胞だからです。
西洋医学はがんと感染症を同次元で考えているので、根本的に治す事が出来ないのです。薬(化学薬品)を飲めば体質は更に悪化してしまい、悪循環に陥ってしまうのです。
がんには幾つかの<何故?>が有ります。がんは色々な場所に転移し悪化していきます。しかし、胃と大腸だけは、何故か、他臓器からのがん転移が無いのです。
易と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で転移性胃がんと転移性大腸がんが無いのは <なぜ?> を解説します。転移のメカニズム(がん配給元と配給先の相関関係)を含めてがん発生の本質をより良く理解する事が出来ます。予防法、食事法も分かってきます。
◆陰陽論とは
陰陽論とは易の基本思想の一つで、人間の様々な生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持った陰と陽があります。陰と陽は互いに引き合い、調和しようとします。
一方、陰と陰、陽と陽は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。
◆内臓にも陰陽がある
内臓にも陰陽があります。五臓は陰、六腑は陽です。
胃と大腸は六腑に属します。従って、胃と大腸は陽です。
◆食物にも陰陽がある
食物にも陰陽が有ります。辛い味、牛乳、南方から輸入される食物、脂肪などで代表される陰性の食物と肉類(牛,豚、鶏)で代表される陽性の食物があります。
◆がんにも陰陽がある。陰性、陽性の飲食物の過剰摂取により発生する陰毒、陽毒が主な原因
血液の汚れが生命を維持できないレベルに達した時、血液の浄化装置、延命装置としてのがんが出来ます。様々なものが血液を汚す原因になります。
中でも、飲食物は毎日、大量に体内に取り入れるだけに、質的にも量的にも血液を汚す最大の原因です。
陰性の飲食物の過剰摂取で発生する陰毒が血液を汚すことによって陰性のがんが出来ます。
陽性の食物の過剰摂取により発生する陽毒が血液を汚すことによって陽性 のがんが出来ます。
◆胃には陰性のがんと陽性のがんの両方が出来る
肉類は胃中ではまだ腐敗しません。其の為、陽毒はあまり発生しません。従って、 陽性の胃がんはあまり出来ないのです。
陰性の飲食物の過剰摂取により発生する陰毒が、親和性のある陽性の胃壁に吸収され陰 性のがんが出来ます。スキルス(未分化型)胃がんがその典型です。
詳しくは 以下のブログを参照願います
陰性の胃粘膜は陽毒と親和性が有ります。従って胃粘膜から陽性の胃がんが発生します。
◆大腸には陰性のがんと陽性のがんの両方が出来る
・陰性の飲食物の過剰摂取によって出来た未消化物が大腸内で腐敗し陰毒が発生します。陰毒が親和性のある陽性の大腸壁に吸収され陰性のがんが出来ます。
・陽性の肉類の過剰摂取によって出来た未消化物が大腸内で腐敗し陽毒が発生します。
腺腫性ポリープが陽毒を吸収し陽性のがんが出来ます。
詳しくは、以下のブログを参照願います。
◆がんはそれぞれ固有のポテンシャル(増殖する能力の強さ)を持つ。
がんは自身固有の遺伝情報システムを作り増殖します。出来る場所によってそれぞれ固有のポテンシャル(増殖する能力の強さ)を持っています。
◆原発性がんの大きさが、その臓器が保持可能な大きさを超えると他臓器に転移する。その臓器そのものから発生したがんを原発性がんと言います。原発性がん の大きさがその臓器が保持可能な大きさを超えると他臓器に転移します。
◆がんはポテンシャルの高いところから低いところへ転移する
水は低きに流れます。がんの転移も同じです。ポテンシャルの高い所(配給元)から低い所(配給先)へ転移していくのです。
◆他臓器からのがん転移が無い胃と大腸に出来るがんはポテンシャルが最も高い。
転移性胃がんと転移性大腸がんが無いのは、胃がんと大腸がんのポテンシャルが他のがんに較べて最も高い(転移がんの最大の配給元になっている)と言うことを意味しているのです。
◆胃と大腸の陰性のがんの転移先は陽性の臓器。
陰性のがんの転移先は親和性のある陽性の臓器です。乳房、前立腺、卵巣などがそれに当たります。
◆胃と大腸の陽性のがんの転移先は陰性の臓器
陽性のがんの転移先は親和性のある陰性の臓器です。肺、肝臓、膵臓、脳などがそれに当たります。
まとめ
◆がんには陰性のがんと陽性のがんがある
◆陰性のがんは陰性の飲食物の過剰摂取により発生する陰毒が血液を汚すことが一番の原因
◆陽性のがんは陽性の食物(牛、豚、鶏の肉)の過剰摂取により発生する陽毒が 血液を汚すことが一番の原因
◆がんはそれぞれ固有のポテンシャル(増殖する能力の強さ)を持つ
◆原発性がんの大きさが、その臓器が保持可能な大きさを超えると他臓器に転移する。
◆がんはポテンシャルの高い所(配給元)から低い所(配給先)へ転移する。
◆他臓器からの転移の無い胃がん、大腸がんはがんの中で一番ポテンシャルが高い(転移がん最大の配給元)。
◆胃がん、大腸がんのポテンシャルが一番高いのは、食物の影響ががんの発生と転移の一番の原因であることを示唆している。
◆陰性の胃がんと大腸がんが陽性の臓器(乳房部、卵巣、前立腺など)に転移する。
◆陽性の胃がんと大腸がんが陰性の臓器(肺、肝臓、すい臓、脳など)に転移する。
◆陰性、陽性の飲食物の過剰摂取により出来る胃がん、大腸がんが他臓器に出来る転移がんの一番の原因(転移がん最大の配給元)になっている。
転移先の臓器でどの様に転移がんが転移、増殖するのか、転移の順番を含めてそのメカニズムはより複雑になります。機会があればその点についても解説したいと思います。
ちなみに
鳥越俊太郎氏は2005年に直腸がんが見つかり手術しました。その後2007年に肺に転移が見つかり、二度手術し、更に肝臓にも転移が見つかり四度目の手術をしました。が都知事選に立候補したりして、なかなかお元気そうです。
鳥越氏の直腸がんの転移状況は、陽性の大腸がんが陰性の肺、肝臓に転移していく典型的な例です。がんの転移元(配給元)と転移先(配給先)の相関関係が良く理解できます。
鳥越氏は色々な健康法を実践されているようですが、肉食は止めているそうです。賢明な御判断と言って良いでしょう。
がんに関しては、いくつかの私のブログで、発生メカニズム、予防法、食事法について解説しています。詳細はそれらを参照願います。