<眼瞼下垂(がんけんかすい)> 原因は肝臓とすい臓ですよ そのメカニズムを解説します
はじめに
片側、又は両側の上瞼(うわまぶた)を引き上げる眼瞼挙筋(がんけんきょきん)と動眼神経の働きが低下し、上瞼が下がってしまう状態を眼瞼下垂(がんけんかすい)といいます。
重症筋無力症や脳梗塞のようなはっきりとした原因がある場合を除き、加齢による軽度のものは手術によって上瞼を引き上げることができます。
しかし、まだ中年なのに眼瞼下垂が進行、悪化する人がいます。上瞼を持ち上げても数秒後には下がってきて、前方が見えにくくなってしまうのですしまうのです。
こうなると日常生活に支障が出てきます。交差点の信号機が見えにくくなったり、車の運転が危険んで出来なくなったりします。
眼瞼下垂は元々、肝臓とすい臓が生まれつき丈夫でない人がなりやすい病気なのです。
易の陰陽論と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で眼瞼下垂のメカニズムを解説します。
原因が肝臓とすい臓にあること、その予防法、食事法が分かってきます。
◆陰陽論とは
陰陽論とは易の基本思想の一つで、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。
全ての物に正反対の性質を持った陰と陽が有ります。
陰と陽は互いに引き合い調和しようとします。一方、
陰と陰、陽と陽は互いに反発しあい調和しようとしません。
磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。
同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。
◆まずは肝臓と神経、筋肉の関係について解説します。
神経と筋肉は肝臓が養うと考えます。したがって神経と筋肉に関わる全ての病気は肝蔵の弱りがあるとします。
肝臓には陰気と陽気の2種類のエネルギーがあります。生まれつき丈夫ではない肝臓が弱り、無理に働くと肝臓の陰気と陽気が共に減少します。
肉体を形成するのは陰気です。従って、陰気が減少すると筋肉と神経が劣化します。肉体を収縮するのは陽気です。従って、陽気が減少すると筋肉が収縮しなくなります。 陰気、陽気共に減少すると血液循環が不良となり筋肉と神経が劣化します。
◆上瞼とすい臓の関係について解説します
鍼灸医学では上瞼はすい臓が養っているとします。
膵臓には陰気と陽気の二種類のエネルギーがあります。
生まれつき丈夫でない膵臓が弱り無理に働くと、陰気と陽気が共に減少します。
上瞼の陰気と陽気が共に減少すると血液循環が不良となり、
眼瞼挙筋と動眼神経が劣化します。
◆肝臓とすい臓が共に弱り、上瞼の肝臓とすい臓の陰気、陽気の減少が重なると眼瞼下垂が起こる。
中年なのに眼瞼下垂が進行、悪化する人の中には肝臓、すい臓、胃などの病気を発症する場合が有りますから注意が要ります。
◆肝臓、すい臓、胃に無理をさせない、予防法、食事法の注意を下記します。
・肉類の過剰摂取
・脂肪(食事、洋菓子、菓子パン、スナック菓子、ナッツ類)の過剰摂取
・アルコールの過剰摂取
・カロリーの摂り過ぎ
・間食を控える
・過労、ストレス
・睡眠不足