免疫チェックポイント阻害薬<オプジーボ>は果たして がん患者の救いになるのか!?
はじめに
がんに罹る人、がんで死亡する人が急増しています。
2016年の統計予測では罹患数101万人、死亡数37万人となっています。<がん大国日本>と言う言葉も時々目にするようになってしまいました。
高額薬価で知られる、免疫チェックポイント阻害薬、<オプジーボ>の登場により、がん治療が新たな段階に入りました。
ある種のがんに関しては、がん遺伝子を解析し、あう薬が見つかればそれを投与する事により、がんがかなり縮小するということが分かってきたのです。
皮膚がん、肺がんなどの一部のがんに既に保険適応されました。
現在、日本各地の病院で臨床試験中です。
有効性が確認されれば、保険の適応範囲が更に拡大されていくものと思われます。
◆医療費が高額になり健康保険財政が破たんの危機に
ここで、問題となるのは医療費です。
現在、日本の薬剤費は約10兆円に上ります。
仮に、難治性の小細胞肺がんの患者(年間罹患数、約5万人)全員にオプジーボを一年間使うとすると、薬剤費だけで、約1兆円になります。
オプジーボと同種の薬を各製薬会社が競って開発中ですのです。
これから高額薬が続々登場する見込みです。
適応範囲も広がっていく事でしょう。従って、
このままいくと健康保険財政が破たんするのは誰の目にも明らかとい言えます。
◆命とお金のバランスをどの様に取ったら良いのか根源的問題に発展
<超高齢者にオプジーボような高額薬を使う価値があるのか>という意見も既に出ています。命とお金のバランスをどの様に取ったら良いのかという難しい問題に直面する事になります。
高額がん治療薬の登場は、単に健康保険財政が維持出来るか否かという問題に留まらず、健全な国家、社会、家庭はどうあるべきかという、極めてな根源的な問題にまで発展していく事になるでしょう。
◆がんの根本的治療薬としてのオプジーボの効果には大きな疑問が
健康な人ががんに罹ると言うことは有りません。不健康だからがんに罹るのです。
オプジーボなどを投与し、がんがかなり縮小したとしても、不健康な体が健康な身体に戻る訳では有りません。従って、薬を止めればがんは再び増殖し始め、薬を再投与しなければならなくなります。
薬は投与を続けると次第に効果が低下してくるものです。副作用も出て来ますから体質は悪化してきます。
ある程度の延命は可能でしょうが、がんの根本的治療薬としてのオプジーボの効果には、大きな疑問があると言わざるをえません。
< がんの原因、予防法、食事法>に関しては、幾つかの私のブログで解説しています。詳しくはそれらを参照願います。