プロの私の鍼灸医学

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毎日の生活に役立つ鍼灸医学の紹介

<アルツハイマー病の原因物質、アミロイドβを排出しているのは腎臓ですよ!!> 本当の原因を易の陰陽論で解説します。

はじめにー

 認知症が急増しています。厚生労働省によれば、2012 年の認知症の患者数は462 万人65 歳以上の人の7人に1人認知症です。2025 年には、患者数1000万人を超え、なんと人に1人認知症になると予想されています。

 

 脳が委縮するアルツハイマー病が、認知症全体の約70%占めていると言われており、これが、大きな問題になっています。

 

 アルツハイマー病のこれまでの研究によれば、通称“脳のゴミ”と言われる、脳が活動した時に発生するタンパク質の老廃物・アミロイドβの蓄積が発症の引き金になっていると考えられています。

 

 2017年5月17日放映のǸHK<がってん これが世界最先端!“認知症”予防spにおいてアルツハイマー病の予防に関する新事実が紹介されました。最近の研究で、このアミロイドβの蓄積が“排出力の低下”と深い関りがあるということが分かってきたと言うのです。

  

 同番組によれば、良い睡眠をとるとアミロイドβを脳から洗い流す能力が高まることが分かってきたというのです。つまり、適切な睡眠時間を確保して、脳を掃除するタイミングを確保することにより、アミロイドβの蓄積を防ぐことが出来、アルツハイマー病の予防につながるというのです。

 

 一方、脳が委縮することによって発症するアルツハイマー病の原因は腎臓であることを、私のブログ<急増するアルツハイマー病 その原因 予防法 食事法を解説します >で、既に解説しました。

 

shinkyu-igaku.hatenablog.com

 

  また、脳の掃除については、私のブログ<睡眠と夢と覚醒が分かれば不眠症が分かる>で、既に解説しました。

 

shinkyu-igaku.hatenablog.com

 

  本ブログでは、易の陰陽論と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で、通称“脳のゴミ”といわれているアミロイドβ>の掃除を、雑巾がけの雑巾に例えて、より分かり易く解説し、併せて、西洋医学の抱えている根本的問題点についても指摘することにします。 

 

とは 

 陰とは易の基本思想の一で、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持ったがあります。全ての物は、を調和させることによって成り立っています。

 陰は互いに引き合い調和しようとします。一方、は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。

 

人間の生きるエネルギーは腎臓が生み出す

 

 鍼灸医学では飲食物から吸収された栄養素と空気中から吸収された酸素から腎臓が生きるエネルギーを生み出しているとしています。

   

腎臓が生み出している生きるエネルギーにはの二種類がある。

 

 腎臓が生み出している生きるエネルギーには、正反対の性質を持ったのエネルギーのエネルギーの二種類があります。それらを、腎と呼びます。

 

それらの性質を下記します。

 

 

 眠らせる、眠くさせる、鎮める、落ち着かせる、慎重にさせる、安心させる、希望を持たせる,うれしくさせる、記憶させる、物質を合成する肉体を形成する、緩める、膨張させる、 吸い込む、収納する、など

     

 

  覚醒させる、眠らせなくする、活発にする、興奮させる、積極的にさせる、攻撃的にさせる、暴力的にさせる、活動エネルギーを出す、圧縮する、収縮する、排出する、など

   

 

  睡眠と覚醒、どちらもエネルギーが必要です。腎臓からが脳に供給されるのです。の量を増減することによって睡眠と覚醒を以下の四種類にコントロールしています。西洋医学は、このことに全く気づいていません。

 

睡眠には 睡眠陰陰睡眠と、睡眠 (睡眠)の二種類がある

 

睡眠陰陰の睡眠)

 

  脳にが十分供給されて沈静化して深く眠る本当の睡眠。ノンレム睡眠に相当します。を増加していく前半と、を減少させていく後半とが有ります。

 

の睡眠の睡眠

 

 脳にが十分供給されず、覚醒出来ない状態の睡眠。とても少ない状態なのにも関わらず、脳に供給されるが足りない為、覚醒出来ないのです。覚醒する直前の浅い眠りです。レム睡眠に相当します。

 

覚醒にも、の覚醒(覚醒)と 覚醒(陽陽の覚醒)の二種類が有る。

 

覚醒(の覚醒

 

 覚醒出来るだけのが無いにもかかわらず、が極端に減少しているので、覚醒しているように見える状態。起きてはいるが、自分自身が良く分からず、不活発で、ーとしてしいるような状態です。

 

覚醒(陽陽の覚醒)        

 

脳にが十分供給されて、活発で、はっきりと覚醒している状態

 

 

◆脳は睡眠時  物質の合成と  毒素の排出を行う

 

 脳は生きるのに必要な様々な物質を合成しています。一方、生命活動 には必ず毒素の発生を伴います。脳は睡眠時、物質の合成合成した物質と毒素の排出を行なっています。

 

 昔から、<寝る子は育つ>  と言われます。良く寝る子は腎臓が丈夫なのです。脳内の物質の合成と、合成した物質と毒素の排出が順調に 行われるので 丈夫に育つのです。

      

骨、爪、毛髪など身体の一部を除き、細胞は膨張収縮を繰り返しています

 

細胞は膨張時に物質を合成する

 

膨張時に細胞の中に原料を取り込み物質の合成を行います。

 

細胞は収縮時合成した物質と毒素の排出を行う

 

 収縮時に細胞を圧縮し、合成した物質と毒素の排出を行います。

 

 

脳は睡眠中、物質の合成、排出と毒素の排出を以下の様に行います。

 

脳は、陰陰睡眠 (ノンレム睡眠 ) の前半で膨張しながら物質の合成を行なう。

 

 腎を増やすことによって、必要な原材料を膨張して収納し、物質の合成を行ないます。

  

脳は、陰陰睡眠 (ノンレム睡眠 ) の後半で、収縮しながら、合成した物質の排出と毒素(アミロイドβなど)排出(脳の掃除)を行う

 

 腎を減少させていき、脳細胞を圧縮することによって、合成した物質の排出と毒素(アミロイドβなど)排出(脳の掃除)を行うのです。

   

脳は、の睡眠 (レム睡眠) 時、毒素を排出掃除をする。

 

 腎がとても少ない状態で、ある程度のが有ります。この時、一番圧縮され、強力に毒素(アミロイドβなど)排出掃除をします。 

 

の睡眠 (レム睡眠) 時、夢を見る。夢を見ている時は、毒素を排出し、脳の掃除をしている。

 

 覚醒する直前にを見ます。その時、毒素を排出、脳の掃除をしているのです。支離滅裂な夢が多いのは毒素がもとになっているからです。

 

◆睡眠のサイクルを一晩に数回繰り返し、物質の合成と、合成した物質と毒素(アミロイドβなど)の排出(脳の掃除)を行う。

 

 長時間の睡眠がとれない場合に備えて、睡眠の1サイクルは短く、約90分となっています。また、数サイクル繰り返した方が、よりきれいな状態にすることが出来るので、そのようにしているのです。

 

 

 毒素(アミロイドβなど)排出(脳の掃除)を、より理解し易くする為、以下、<雑巾がけの雑巾>に例えて分かり易く解説します

 

 汚れた雑巾をきれいにする為には、まず、バケツに水を張り、雑巾をゆすぎ、布の繊維に良く水を良く含ませ膨張させます。これが陰陰睡眠(ノンレム睡眠)の前半に相当します。

 

 次に、水を良く含ませ膨張させた雑巾をバケツから取り出し、ジャーと搾り、雑巾をきれいに(アミロイドβを排出)します。これが陰陰睡眠(ノンレム睡眠の後半)に相当します。 

 

 最後に、雑巾をぎゅっと硬く絞り、余分な水分を抜き、雑巾をよりきれいに(アミロイドβを強力に排出)します。これが睡眠(レム睡眠、この時夢を見る)に相当します。

 

 この作業を数回繰り返すと、その度に、雑巾はよりきれいになっていきます。これが睡眠のサイクルを数回繰り返し、アミロイドβを排出すことに相当します。

 

 次に、奇麗になった雑巾をたたんで床に置きます。これが、覚醒起きてはいるが、不活発で、自分自身が良く分からず、ポーとしてしいるような状態)です。

 

 次に、奇麗な雑巾で汚れた床を拭きます。雑巾(脳)が活発に働いている状態です。雑巾(脳)はどんどん汚れて(アミロイドβが溜まって)いきます。これが、陽陽覚醒に相当します。

 

 以上のように 脳のゴミ”と言われるアミロイドβの掃除を【私の鍼灸医学】雑巾がけの雑巾に例えると、とても分かり易くなります。脳は、毎日これを繰り返しているのです。

 

 腎臓の働きが良く、が十分脳に供給されることが、良い睡眠を生み、アミロイドβの掃除になり、アルツハイマー病の予防につながると言うことが良く理解できます。

 

 あとがき

 

 鍼灸医学では<腎臓は髄を生じ、脳を満たす>また<脳は髄の海>とも表現します。つまり、腎臓のエネルギーで脊を作り、脊髄が頭蓋骨の中に大きく膨らんで海の様に、脳を充満させるとします。

     

 アルツハイマー病は脳が委縮する病気です。従って、本当の原因は脳にあるのではなく、腎臓なのです。脳の中の物質に起こる病的変化は、病気の原因ではなく結果なのです。

 

 西洋医学では脳が原因であると考え、脳のゴミ”と言われているアミロイドβに注目し、研究を続けています。そして最先端の研究結果として、睡眠を取るとアミロイドβを脳から洗い流す能力が高まることに気づいたのです。

 

 西洋医学はエネルギーは一種類しかないと思っていっます。そして、物質とエネルギーの区別も出来ていません。ましてや、腎臓からの二つの相反するエネルギーが生まれて人が生きていることに全く気付いていません。

 

 本ブログでは脳のゴミ”であるアミロイドβの掃除を、汚れた雑巾をゆすいで絞ってきれいにすることに例えて分かり易く解説しました。の量をコントロールすることにより、睡眠と夢と覚醒が生まれ、“脳のゴミ”であるアミロイドβの掃除もされているのです。

 

 西洋医学は、が人の肉体を形成していることに気づいていません。によって人が眠れていることにも気づいていません。

 

 良い睡眠をとることによりアミロイドβの蓄積を防ぐことが出来、アルツハイマー病の予防につながることが分かったとはいっても、問題の根本的解決にはほとんど役に立たないと言って良いのです。

 

 2012年、スタンフォード大学のCarla Shatz博士により、「アミロイドβの蓄積がアルツハイマー病の直積的原因ではない」という報告もなされているそうです。

 

 西洋医学は、目に見えないエネルギーの世界の存在に気づかず、目に見える物質の世界にしか関心がありません。目に見えない世界に原因があり、その結果が、目に見える物質の世界に変化をもたらすのです。

 

 物質の世界に起こった一つの病的変化に着目し、それを病気の原因であると主張する西洋医学の幼児性と独善性が続く限り、残念ながら、アルツハイマー病をはじめ、多くの慢性病の本当の原因は、いつまでたっても不明なままになってしまうのです。

      

 

     

<うつ病の本当の原因は内臓ですよ!!>易の陰陽論と鍼灸医学で解説します。

はじめに

 うつ病患者が年々増加しています。1999年に44万人の患者数が2014年には112万人になりました。この15年間で約2.5倍に増加しています。

 

 多くのうつ病患者が、薬を飲み続けてもなかなか良くならずに困っています。お医者さんは「この薬を飲めば、いつごろ治ります」とは決して言いません。何故なら、薬で治らないことを、お医者さん自身が一番良く知っているからです。

 

 日本の今の医療制度の下では、治る、治らないは余り問題になりません。何故なら、薬を出すだけで、医療が成立するように制度が出来ているからです。病院に行くと薬を出してくれるます。従って、患者にしてみれば「これを飲んだら、そのうち治るのかな」と思って薬を飲み続けます。

 

 このような、いわば「患者側の一方的な誤解」に基づいて「医者とうつ病患者の不毛な関係」が続いているのです。自殺する人の多くがうつ病ではないかとも言われています。これが今の日本のうつ病治療の現実なのです。

 

 西洋医学は人の身体を細分化し、部分を独立した一分野として専門化します。うつ病を脳や自律神経の病気として扱うのです。しかし、細分化、専門化すれば、根本が見えなくなり、症状抑えの対症療法だけになってしまいます。そこに、病気を根本的に治すことが出来ない西洋医学の大きな欠陥があるのです。

 

 鍼灸医学では、内臓、精神、肉体には密接な関係があるとします。精神と感情については、既に、私のブログうつ病は身体から治さないと治りませんよ。五臓と精神、感情の関係を解説します>で解説しました。本ブログでは、話を更に前に進め、うつ病の根本原因を、より分かり易く解説する事にします。

 

 鍼灸医学では、腎臓が貯蔵する腎精が人の精神、肉体、エネルギーのおおもとになっているとします。その腎精から神が生まれ、心臓に貯蔵され、人の精神と肉体とエネルギーを統括(コントロール)するとします。

 

 腎精と神が減少すると、精神、肉体、エネルギーを上手く統括(コントロール)出来なくなります。従って、鍼灸医学では、うつ病を体の一部分(脳や自律神経)だけの病気とはせず、(精神、肉体、エネルギー含めた)人間全体の病気とするのです。

 

 鍼灸医学では、「腎臓は脳を満たす」とします。腎臓が弱ると脳が委縮し、働きが低下するのです。一方、脳は内臓に指令を出し内臓をコントロールしています。従って、脳の働きが低下すると、内臓の働きも低下します。

 

 また、が弱って過熱すると、胃から発生した熱は大脳の前頭葉に入り込み、その働きを低下させます。その結果、生きる意欲が低下し、心身の状態が悪化するのです。

 

 人は生きている限り、人生と言う舞台で自己を演じ続けます。様々な困難に出会います。精神的にも肉体的にも生きることが大変困難になった時、命を守る為に、生きる意欲を低下させ、「舞台から楽屋に一時避難し、一休みする」と言う場面がうつ病なのです。

 

 うつ病患者に「頑張って」などと励ましてはいけないとされています。「頑張って」と励ますことは、楽屋に避難しているうつ病患者を、無理やり舞台に引き戻すことになり、逃げ場が無くなってしまうのです。うつ病患者を励ますと、自殺してしまう人がいると言うのはこの為です。

 

 本ブログでは、易と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で腎臓、心臓、肝臓、胃の働きの低下が、うつ病の大きな原因になっていることを解説します。うつ病を根本から治すには、それらの働きを良くして、心身の状態を改善する以外に方法はありません。

 

 仕事と生活の無理やストレスを少なくし、気持ちの持ち方を改善する事も大事です。化学薬品で内臓が良くなると言うことはありません。従って、薬でうつ病が良くなると言うこともないのです。長期に渡って薬を服用すると、うつ病はかえって悪化していきます。

 

とは 

 

 陰とは易の基本思想の一で、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持ったがあります。全ての物は、を調和させることによって成り立っています。は互いに引き合い調和しようとします。

 一方、は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。

 

 鍼灸医学では、人が生きるエネルギーは、腎臓が出しているとします。以下、そのエネルギーが、どのように生まれ、かつコントロールされているのか解説します。

 

腎精が人の精神、肉体、エネルギーのおおもと。

 鍼灸医学では「腎臓は精を蔵す」といいます。精を腎臓の中に蓄えているとするのです。それを腎精と呼びます。両親から頂いた先天の腎精と、飲食物と大気から造り出される後天の腎精の二つが合わさり、形成されます。その腎精が人の精神、肉体、エネルギーのおおもとになります。

 

腎精から神が生み出され、精神、肉体、エネルギーを統括(コントロール)する。

 

  鍼灸医学では「心は神を蔵す」と言います。心臓の中に神を貯蔵しているとするのです。その神が精神、肉体、エネルギーを統括(コントロール)します。

 

 心臓が弱って神が減少すると、精神、肉体、エネルギーを統括(コントロール)出来なくなります。

 

 鍼灸医学では、人が生きる上での物質的基礎を、肝臓が貯蔵している血液に置いています。以下、肝臓の働きが、精神と肉体に及ぼす影響について解説します。

 

肝臓は血液の貯蔵タンク。肝臓が弱ると血液が汚れ、貧血が起こる。

 

 鍼灸医学では「肝は血を蔵す」と言います。大量の血液を貯蔵し、浄化して全身に供給します。従って、肝臓が弱ると、血液が汚れ、貧血がおこります。 

 

肝臓は身体に必要な物質を合成し、身体の機能を活発にする。

 

 肝臓は、人体の一大化学工場と言っても良い内臓です。活動温度は体温より6度Cも高い約42度Cです。身体に必要な多くの物質を合成し、全身に供給します。従って、肝臓が弱ると、全身の機能が低下してしまいます。

 

 ◆肝臓が弱ると、怒りやすくなり、立案、計画、命令、実行する能力が低下する。

 鍼灸医学では「肝は、将軍の官、謀慮出ず」と言います。つまり、トップの座について、誰からも邪魔されず、自分の思うがままに、立案、計画、命令、実行するという性質を持っているのです。

 

 肝臓が弱ると、怒り易くなり、自分の思うように、立案、計画、命令、実行することが出来なくなります。

 

エネルギーのについて、以下、解説します。 

 

エネルギーがある

 腎精から、のエネルギーのと、のエネルギーのの二つ生まれます。

 

は、冷却する、める、膨張する、む、びる、感知する受信する、受け入れる、吸収する蓄積する、物質(細胞など)生み出す副交感神経活性化する、などのの性質があります。

 

は、加熱する、活発にする、収縮する、める排出する、発信する、交感神経を活性化する、などのの性質があります。

 

のエネルギ―の調節について、以下、解説します。

 

 ◆エネルギーの土台は腎のお陰で腎は有効に働ける 

 

 人は真逆の性質を持った、を調節しながら生きています。が同量であれば、完全に調和します。健康な人のは、大きさを感知し、常に同量になるように調節しながら生きています。そうすることによって、二つのエネルギーはバランスよく、安定して、有効に働くことが出来るのです。

 

 西洋医学には全く無い考え方です。の概念を理解し易くする為、身近なことに例えて説明することにします。

 

 右手にナイフを、左手には鉛筆持ち、それを削ることに例えて説明することにします。当たり前のことですが、左手で鉛筆を握っていなければ、削ることは出来ません。左手で鉛筆をしっかりと握っているからこそ、削ることができるのです。

 

 もし、左手の握る力が弱ければ、いくら右手に力を入れても、左手の力を超えたところで、鉛筆は手から抜けてしまい、それ以上削ることは出来ません。逆に、左手の力が右手の力より強すぎると、鉛筆は左手と共に動いてしまい、この場合も、上手く削ることが出来なくなります。つまり、鉛筆を上手く削る為には、左右の手の力が、常に同量になるよう、調節する必要があります。

 

 左手の力を右手の力をとすると分かり易いのです。が常に同量になるよう、調節しなければ、鉛筆を上手く削ることが出来ないのです。

 

 健康な人は、が、大きさを感知し、常に同量になるように、半ば無意識に調節しながら生きているのです。そうすることによって、精神的にも、肉体的にも、という二つの相反するエネルギーは安定して、有効に働くことが出来るのです。

 

 つまり、の大きさを感知し、それと同量になるよう常に調節しているが、生きるエネルギーの土台を成しているのです。

 

陰、が、精神的、肉体的状態に大きな影響を及ぼす。 

 

  腎臓が弱ると、腎精が減少します。すると、も減少し、精神的、肉体的に大きな影響を及ぼします。それらの相互関係をまとめると、以下三とうりになります。 

 

はそこそこあるのにが少ない場合 

エネルギーは十分出せないが、精神的、肉体的状態は安定はしています。

 

、腎が少なく、かつより少ない場合 

 出せるエネルギーは少なく、かつ、をコントロール出来なくなります。精神的、肉体的状態は大変不安定になります。 

 

、腎が十分ある場合 

 腎と同量になるよう常に調節できるので、エネルギーを十分、有効に働かせることができます。精神的、肉体的状態は安定しています。

 

 ◆内臓は腎、腎から供給される気と気で働く。

 

 内臓は、腎から供給されるを調節調和させながら働いています。例えば、心臓はから供給されると、から供給されるで働きます。

 

 他の内臓も同じです。肝臓はで、胃はと胃で、脳はでそれぞれ働くのです。

 

胃が弱って過熱すると、その熱は大脳の前頭葉に入り込み、働きを低下させる。

 

 大脳の前頭部前頭葉と呼びます。大脳全体から得た情報をもとに、物事に意欲的に取り組んで実践していくという働きがあります。

 

 胃が弱って過熱すると、その熱は経絡を通じて前頭葉に入り込み、過熱します。その結果、物事に意欲的に取り組んで実践していくという前頭葉の働きが低下します。

 

ストレスが内臓と精神、肉体に与える影響について、以下、解説します。

 

 人は、自分の耐えられる能力を超えた過大なストレス(仕事、人間関係、飲食など)が加わると 、持てる能力以上の気、を出して頑張ります。すると、内臓(特に、腎臓、心臓、肝臓、胃、脳)に大きな負担がかかります。

 

 多くの場合、一つのストレスが複数の内臓に影響します。次第に、気、が減少してきます。特に大事な消耗すると、を上手くコントロール出来なくなり、以下の様に、精神的、肉体的に不安定になります。

 

長時間労働は腎臓、肝臓の働きを低下させる。腎臓、肝臓の働きが低下すると、長時間労働に耐えられなくなる。

・冷える所で立ち仕事をすると、腎臓の働きが低下する。腎臓の働きが低下すると、冷える所で立ち仕事をするのに耐えられなくなる。

・夜勤をすると腎臓、肝臓の働きが低下する。腎臓、肝臓の働きが低下すると、夜勤に耐えられなくなる。

・胃が弱って過熱すると、脳が過熱し働きが低下する。脳が過熱し働きが低下すると、食欲が過剰に亢進し、過食てしまい胃が更に弱る。

・過食を続けていると腎臓、胃、脳の働きが低下する。腎臓、胃、脳の働きが低下すると、次第に食欲がなくなってくる。

・肝臓、腎臓の働きが低下すると、体力が落ち、疲れ易くなる。日々の疲れが蓄積していくと肝臓、腎臓の働きが低下する。

・ 肉類、脂肪を過剰摂取すると肝臓の働きが低下し、、怒り易くなり、計画、立案、命令、実行する能力が低下する。怒ることが多く、 計画、立案、命令、実行する仕事が過度になると、肝臓の働きが低下する。

 ・手の平に汗をかくほど緊張すると、心臓、腎臓の働きが低下する。心臓、腎臓の働きが低下すると、緊張した時、手のひらに汗をかく。

・腎臓、心臓、胃の働きが低下すると、足が冷え、顔がのぼせる。 

・仕事のストレスが大きくなると、肝臓、腎臓、心臓、脳の働きが低下する。肝臓、腎臓、心臓、脳の働きが低下すると仕事のストレスが重荷になる。

人間関係のストレスは肝臓、腎臓、心臓、脳の働きを低下させる。肝臓、腎臓、心臓、脳の働きが低下すると難しい人間関係が重荷になる。

・脳が弱って過熱すると自己中心的になり、人の言うことを聞かなくなる。自己中心的になり、人の言うことを聞かなくなると、脳が弱って過熱する。 

・些細なことに過剰反応すると、脳が弱って過熱する。脳が弱って過熱すると、些細なことに過剰反応する。

・自分の耐えられる能力を超えた過大なストレス(仕事、人間関係、飲食など)は最終的には全て腎臓の働きを低下させる。

腎臓の働きが低下すると、過去のいやなことが次々と思い浮かび、気持ちが落ち込む。

・腎臓、心臓、脳の働きが低下すると無気力、無関心、無感動になり、楽しい、うれしいと思うことがなくなる。

・睡眠不足は腎臓、心臓、脳の働きを低下させる。腎臓、心臓、脳の働きが低下すると、不眠症になる。

・不安、心配は腎臓の働きを低下させる。腎臓の働きが低下すると、少しのことでも不安、心配になる。

恐れ、驚きは、腎臓の働きを低下させる。腎臓の働きが低下すると、少しのことでも恐れ、驚き易くなる。

 

 過大なストレスが長期に渡って加わると、内臓 (特に 腎臓、心臓、肝臓、胃、脳)の少なくなってしまった気、を更に消耗してしまい、残り僅かになってします。をコントロールすることが出来なくなり、精神的、肉体的状態が悪化し、以下のような症状が出て、うつ病になります。

  

・体がとてもだるく、疲れやすくなる。

食欲が無くなり、夜眠れなくなる。

・楽しいこと、うれしいことがなくなる。

・将来の希望や夢がなくなる。

・人に会いたくなくなる。

・家に閉じこもり、外出しなくなる。

・気持ちが内向きになり、仕事に対する意欲や、生きる意欲がなくなる。

・不安と恐怖が強くなる

・周りの人は価値があり、自分は役に立たない。生きる価値の無い人間だと思う気持ちが募ってくる。

あとがき

 腎臓が貯蔵している腎精から、の二つのエネルギーが生まれ、 それが人の生きるエネルギーになります。をコントロールすることが出来なくなると、精神的、肉体的状態が悪化し、うつ病になるということを、易と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で解説しました。

  

   西洋医学は、人が生きるエネルギーは一種類しかないと思っています。西洋医学で考えているエネルギーは鍼灸医学のに相当します。の存在に全く気付いていない西洋医学は、うつ病の本質を全く理解することが出来ないのです。 

 

 西洋医学の薬物治療では、うつ病を治すことは出来ません。何故ならを増やすことが出来る薬物はないからです。西洋医学の薬物治療で出来ることは、を興奮させるか、沈静させるかのどちらかだけです。

 

 を興奮させる薬物を使うと、を増々コントロール出来なくなり、更にうつ病が悪化します。を沈静させる薬物を使うと、少ないが増々少なくなり、うつ病が悪化します。

 

 うつ病を治す為には、過大なストレス(仕事、人間関係、飲食など)を少なくし、内臓(特に、腎臓、心臓、肝臓、胃、脳)の働きを良くし、を増やすような体質改善を図る以外、方法はないのです。

 

  の存在と調和の大事さを理解するのに役立つ、いくつかの例を下記することにします

 仏像の手の配置はの調和を現しています。座って、左手の平を上に向けて左ひざの上に置き、右手の平は前に向けている仏像を良く見ます。左手がを現します。人々の思いや願いを仏様が感知受信するのです。右手がを現します。仏様の意思や、思いを人々に向けて発信しているのです。

 

 東大寺南大門の金剛力士像は、東大寺側から見て左側に、口を開けた「阿行(あぎょう)」が、右側に、口を閉じた「吽行(うんぎょう)」が配置されています。右側の「吽行(うんぎょう)」を現します。人々の思いや願いを、金剛力士感知受信するのです。左側の「阿行(あぎょう)」が、を現します。金剛力士意思や思いを、人々に向けて発信しているのです。

<男女共同参画社会の危険な落とし穴!>男女の本分を易の陰陽論で解説します

はじめに

 男女共同参画社会基本法が制定され、男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受し、かつ共に責任を担うべき社会」の実現が叫ばれています。これ一言で言えば、男女の差別を無くし、「それぞれが一人の人間として能力を発揮できる機会を確保し、社会を活性化しよう」と言うことになります。男女共同参画社会が実現すると「女性がより輝ける良い社会」になると言われています。しかし、一つの法律を作るだけで世の中が簡単に良くなると言うことはありません。

 

 世の中は大変複雑です。光が輝けば必ず影が出来ます。強く輝けば影はより濃くなります。思いがけない弊害が出て来るのです。

 

 易のによれば、男女は精神も肉体も真逆に出来ています。と言うことは、とりもなおさず男女の本分も真逆になっていると言うことです。真逆な男女が夫々の本分を全うすることにより、相手が持ち合わせていない部分を補いあい、調和して、相乗効果を生むことが出来るのです。

 

 男女の人権や社会参加を均等にすると、良い事ばかりが起こるとは限りません。どうしても、相手の本分にまで足を踏み込む場合が出て来るのです。そうなると、自分の本分をおろそかにしてしまい勝ちになります。

 

 自分の本分以外の領域での活動は、精神的にも肉体的にも無理を伴います。すると、男女共に不本意な結果を招き、調和しなくなり、相乗効果を生むこが出来なくなるのです。

 

 易の鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で、男女の本分を解説します。真逆になっている男女が、どうすれば相手が持ち合わせていない部分を補いあい、良く調和して、相乗効果を生むことが出来るのか、又、<男女共同参画社会の危険な落とし穴!>がどのようなものなのかも分かってきます。

 

とは 

 

 陰とは易の基本思想の一で、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持ったがあります。全ての物は、を調和させることによって成り立っています。は互いに引き合い調和しようとします。

 一方、は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。

 

極まってを生じ極まってを生ず。 

 

 易の基本思想の一つです。全ては極まるまで進行し、極まると真逆に反転します。例えば、冬の寒さ ( が極まれば反転し夏の暑さ( )に向かい、夏の暑さ ( が極まれば反転し冬の寒さ( に向かうのです。

 

◆中心は陽、求心力があり、一つしか無い。周辺は陰、多数 ( 無数 )で遠心力がある

 

 これも易の基本思想の一つです。全ての物は一つの中心と多数 ( 無数 )の周辺から成り立ちます。多数 ( 無数 )の周辺と一つの中心はの対を成します。中心の求心力と、周辺の多数 ( 無数 )のの遠心力が調和し、全体の秩序を維持しているのです。

 

エネルギーがある。

 

 のエネルギーは、遠心性を出す。細くびる、細胞を生み出す、冷却する、副交感神経活性化する、安定する、める、などの性質があります。

 

 のエネルギーは、求心性を出す。収縮する、丸くなる、加熱する、交感神経を活性化する、活発活動などの性質があります。

 

◆物質 (身体)にがある。

 

 陰の物質 (身体)の物質より柔らかく緩み、の物質 (身体)の物質より硬く、締まります。

 

 女が極まると卵子が生まれ、男が極まると精子が生まれます。男女の本分を良く理解するには、人が誕生する前の状態、つまり、人の始まりである卵子精子の状態までさかのぼって考える必要があります。

 

 極まった時、真理がより明白な形で見えてくるのです。男女と卵子精子分析をすると下記のようになります。

 

◆女の身体は、エネルギーは陽   

 

 女はの身体とエネルギー対を成し、調和します。

 

 陰の女の身体は柔らかく、ふくよかです。 

 

 陽の女のエネルギーには求心力が有ります。一家の中心となり、家族を束ねるエネルギーです。祖母には強力な求心力があります。従って、祖母が健在であれば、周りに孫子がこぞって集まってきます。女にはこのエネルギーがあるのです。 

 

◆男の身体は、エネルギーは

 

 男はの身体とエネルギーが対を成し、調和します。

 

 陽の男の身体は硬く、引き締まります。 

 

 陰の男のエネルギーは遠心性です。家の外で働き、一家を支えます。遠心性ののエネルギーを持つ祖父には、祖母の様な孫子を集めるエネルギーはありません。

 

◆真逆な男女が対を成し、調和する。

 

 女の身体は、男の身体は、それらが身体の対を成し調和します。女のエネルギーは(求心性)男のエネルギーは (遠心性)、それらがエネルギーの対を成し調和します。

 

 男は遠心力を発揮し、家の外で働き、女は求心力を発揮し、家にいて家を守ります。男は仕事が終われば、女の求心力に引かれて家に帰り、安心して、落ち着くのです。

 

 真逆な男女が夫々の本分を全うすることにより、相手が持ち合わせていない部分を補いあい、調和して、相乗効果を生むことが出来るのです。  

 

卵子の身体はエネルギーは

 

 女が極まって卵子が生まれます。するとが反転します。従って、卵子の身体は、エネルギーはです。

 

 陽卵子の身体は強い求心力の為、球形になります。  

 

 卵子エネルギーは細胞を生み出し、遠心性です排卵後、卵管内で受精し、卵管を移動しながら、八分割に細胞分裂桑実胚となって子宮内膜に着床するまで、細胞を生み出しながら、ひたすら遠心性を発揮します。

 

 受精卵に関しては、下記ブログを参照して頂くと、より分かり易くなります。

 

shinkyu-igaku.hatenablog.com

 

  体内で起こっていることと、体外で起こることは類似します。受精から子宮内膜卵子が着床するまでが幼児の子育て期間に相当します。母親は主に家の中心にいて、子供を大きく(のエネルギーで細胞を生み出し)育て、必要に応じ、外出(遠心性を発揮)し子供を教育するのです。

 

精子の身体はエネルギーは

 

 男が極まって精子が生まれす。するとが反転します。従って、精子の身体は、エネルギーはです。

 

 陰精子の身体は細く長くなります。 のエネルギーを持った精子は、活発活動します。そして、のエネルギーを持った卵子と調和する為、ひたすら卵子に向かい進み、ついには受精します。

 

 体内で起こっていることと、体外で起こることは類似します。男は遠心力を発揮し、家の外で働き、仕事が終われば、女の求心力に引かれて家に帰り、安心して落ち着きます。それと受精は類似しているのです。

 

 男女が本分を全うすることにより、が調和します。すると、相乗効果が生まれ、幸せになるのです。

 

まとめ

 男女の本分をまとめると以下ようになります。男女共同参画社会の危険な落とし穴!>がどのようなものなのかも分かってきます。

 

 中心が無いものは存在できません。中心が無ければ周辺も存在できないのです。つまり、中心に座る女のの求心エネルギーと周辺にいる男のの遠心エネルギーが調和することにより、家庭が成り立つのです。

 

 女は出来るだけ家の中心にいて、求心エネルギーで一家を束ねなければなりません。それが女の本分です。女が家から外に出て活動すると、求心エネルギーが低下します。求心エネルギーの低下が甚だしいと、家庭崩壊につながります。これが<男女共同参画社会の危険な落とし穴!>なのです。

 

  ( 家で自営する場合は別として)男がの遠心エネルギーで、家の外に出ていき、働いて家を支えるのは、男の本分です。仕事を終えた男が、女の求心エネルギーに引かれ家庭に戻って、安心して落ち着くのも、男女お互いの本分なのです。

 

あとがき 

 

 資本主義が限りなく膨張を続けています。資本主義というのエネルギーを持った思想と調和する(上手くコントロール出来る)のエネルギーを持った強力な思想がないのです。

 

 膨張を続ける資本主義が生み出す弊害が、様々な形となって社会に現れてきています。その為、男女の本分を全うすることが、とても難しい時代になりました。そこに<男女共同参画社会の危険な落とし穴!>があるのです。

 

 人には様々な本分があります。それを良くわきまえ、全うすることが出来れば、相手が持ち合わせていない部分を補いあい、調和して、相乗効果を生むことが出来ます。本ブログを理解するのに役立ちそうな話を、幾つか下記することにします。 

 

 昔は、「父親がだめでも母親がしっかりしていれば、子供はちゃんと育つ」と言ったものです。周辺の存在である父親が、たとえだめな男でも、中心の存在である母親がしっかりしていれば、子供はちゃんと育ったのです。この短い言葉の中にも、母親の果たす役割の大きさが良く現れています。

 

 太平洋戦争では多くの兵隊さんが亡くなりました。兵隊さんが亡くなる際に発した言葉は、「天皇陛下、万歳!」か「お母さん!」だったそうです。「お父さん!」と言って亡くなったという話は聞いたことがありません。男の子にとって、母親の存在が如何に大きなものかが分かります。

 

 妻に先立たれた夫は、夫婦そろっている男に較べ、平均寿命が低下するとの統計結果が出ています。妻の求心エネルギーの存在が無くなると、遠心エネルギーの夫は、自分の立ち位置が定まらず、生きるのが不安になってしまうのです。

 

 高齢の男同志は、 遠心エネルギーがぶつかり合ってしまい、なかなか友達になれず、孤独になります。中心になる妻の存在が如何に大きなものかが分かります。

 

  近年、年上の妻を選ぶ夫が増えました。先々の事を考えると、決して賢明な選択とは言えません。

 

  夫に先立たれた妻の場合は、それ程困ることはありません。返って、重しが取れて、生き生きとなる妻もいます。女同志は高齢になっても容易にお友達が出来ます。女の求心エネルギーが互いに引き合い、自然とお友達が出来てしまうのです。中心に座る女の強さがここにもあります。

 

 嫁と姑は永遠に相手を立てることをしません。中心が二つあるわけにはいかないからです。ぶつからないよう、お互い適度な距離を置く以外ありません。それが上手くいくコツです。善いとか悪いとかという次元の問題ではありません。中心は一つですから、しょうがない事なのです。

 

 認知症のおばあさんの中には「実家に帰る、実家に帰る」と言って家から出ていこうとする人がいます。また、今住んでいる家を実家と間違ったりすることがあります。認知症のおばあさんが「仕事に行く」と言って家から出て行くということはありません。この事からも、女が家の中心の存在であることが分かります。

 

 認知症のおじいさんの中には「仕事に行く、仕事に行く」と言って家から出ていこうとする人がいます。決して「実家に帰ると」と言って家から出て行くということはありません。このことからも、男が遠心エネルギーの存在であることが良く分かるのです。

<葉緑素が血色素になる!!>鉄欠乏性貧血の原因とメカニズムを易の陰陽論で解説します。

はじめに

 血色素とは、赤血球中にある鉄を含んだタンパク質の一種です。人は、肺で空気中の酸素を血色素中に取り込み、身体各部の細胞に運び放出します。酸素を放出した後は、二酸化酸素を取り込み、体の外に運び出します。

 

 様々な貧血の中でも、血色素中の鉄が不足する貧血を鉄欠乏性貧血と呼びます。この鉄欠乏性貧血の起こり方には、以下の六種類があります。

 

(1)鉄分の摂取不足

(2)鉄分以外の栄養素( ビタミンB12、B6、葉酸、タンパク質など )の摂取不足

(3)赤血球造血能力の低下(これと言った病気がある訳でもなく、原因不明 )

(4)赤血球必要量の増加 ( 妊娠、出産、授乳など )

(5)病気による造血能力の低下や赤血球の減少(再生不良性貧血、溶血生貧血、続発性貧血など)

(6)血液損失量の増加(月経、子宮筋腫、消化管の潰瘍、がんなど)

 

 西洋医学の造血理論は、血液が主に骨髄で造られるという(1868年にノイマンらによって提唱される)骨髄造血説に基づいています。しかし、骨を持っていないのに血液を持っている動物(タコ、オタマジャクシなど)が多くいることが知られています。

 

 血液が身体のどこで造られるのかと言うことについては異論があります。小腸表面の柔毛細胞で造られるという腸造血説があるのです。しかし、この学説は西洋医学界では否定されています。

 

 鍼灸医学では血液は小腸で造られるとします。本ブログでは易と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で(1)(3)による鉄欠乏性貧血の原因と、人の赤い血色素が、植物の緑の葉緑素から造られる造血メカニズムについて解説します。

 

 西洋医学とは別次元の造血方法と鉄欠乏性貧血の真の姿が見えてきます。

 

とは 

 

 陰とは易の基本思想の一つで、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持ったがあります。全ての物は、を調和させることによって成り立っています。は互いに引き合い調和しようとします。

 

 一方、陰と陰陽と陽は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。

 

◆エネルギーにがある

 

  腎臓が蓄えている腎精から、のエネルギーのと、のエネルギーのの二つ生まれます。

 

は、冷却する、める、膨張する、む、びる、吸収する蓄積する、物質(細胞など)生み出す副交感神経活性化する、などのの性質があります。

 

は、加熱する、活発にする、収縮する、める排出する、交感神経を活性化する、などのの性質があります。

 

◆ 内臓は、腎から供給されるで働く

 

 腎陰、腎から供給されるを調節、調和させながら内臓は働きます。

例えば、小腸はから供給される小腸のと、から供給される小腸のを調節、調和させながらで働くのです。

 

 ◆動物の母は植物。 

 

 動物を食べることによって動物が誕生したのではありません。植物、特に植物の葉 (以下、略して植物と呼びます)を食べることによって動物が誕生したのです。つまり、動物の母は植物なのです。

 

◆植物は、動物 (人)は、全てが真逆で大変親和性がある。

 

 陰植物と動物(人)はの対を成し、全てが真逆になっています。真逆だからこそ大変親和性があるのです。それらを下記します。

 

植物は体温を持っていない。陸上動物はその種固有の体温を持っている。

植物は大地に根を張り、拘束される。動物は大地に拘束されず、動き、移動できる。

植物は生き物の命を犠牲にしないで生きることが出来る(光と水と二酸化炭素から有機物を合成出来る)。動物は生き物の命を犠牲にしなければ生きることが出来ない。

植物は地中に中実の根を張り、外側から内側へ栄養を吸収する。動物は中空の消化管に食物を摂り込み、 内側から外側へ栄養を吸収する。

植物の血液は緑の葉緑素。動物の血液は赤い血色素。

植物は光合成により、葉緑素炭酸ガスを吸収し、酸素を排出する。動物は血色素で酸素を吸収し、炭酸ガスを排出する。

 

◆植物の細胞を動物の細胞に変換出来るのが動物。

 

 江戸時代から昭和30年代までの日本には、三つ目の牡丹餅(ぼたもち)を食べる風習がありました。出産後三日目に、もち米で作った大きなおはぎを、母親が食べ、お祝いとして周りの人に配ったのです。母親がおはぎを食べると母乳の出が良くなることを経験的に良く知っていたのです。

 

 多くの日本人は、西洋医学的知識を信じて生きています。なんとなく、人は動物だから動物性たんぱく質を摂らないと健康な体が出来ないと思っています。

 

 お乳は動物性食品だから、動物性食品である肉、魚、牛乳、チーズ、卵などを沢山摂れば、お乳の出が良くなるのではないかと思ってしまいます。しかし、残念ながら、それらの食品を沢山摂ると、逆にお乳の出がかえって悪くなってしまうのです。

 

 植物性の食品であるもち米の澱粉と砂糖の糖分が、小腸で消化吸収され血液中のブドウ糖となり、乳腺で動物性食品であるお乳に突如として変換されるのです。植物の細胞を取り込み、それを動物の細胞に変換することが出来るという、動物本来の機能がここにも現れているのです。

 

 牡丹餅をくるんでいるあんこの中の小豆が腎臓に良い食べ物であることは広く知られています。細胞生み出すのはです。従って、小豆を食べることでが増加し、お乳の出が更に良くなるのです。

 

◆食品中に含まれる鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄の二種類の鉄がある。 

 

 食品中には肉、魚などの動物性食品に含まれるヘム鉄と、主に植物性食品に含まれる非ヘム鉄の二種類の鉄があります。ヘム鉄は体内への吸収率が高く、非ヘム鉄は吸収率が低いという違いがあります。

 

◆草食動物は植物を食べて良い血液と健康な体を作る。

 

 植物に含まれる鉄は吸収率が低い非ヘム鉄です。それにも関わらず草食動物は、良い血液と健康な体を作ることが出来ます。

 

葉緑素血色素は。互いの分子構造は良く似ている。 

 

 陰葉緑素の血色素の分子構造は大変良く似ています。ピロールが四つ組み合わさって出来た環状構造物であるポルフィリンの核にマグネシウムがあるのが葉緑素マグネシウムを鉄に入れ替えるとほとんど血色素になるのです。

 

マグネシウムは大変酸化され易い。

 

 マグネシウム酸素はです。互いに、大変親和性があります。マグネシウムは空気中で燃えます。それほど酸化されやすい元素です。

 

◆小腸のの働きで、血色素は小腸表面にある柔毛で造られる。

 

 消化された食物は、小腸のの働きで、小腸表面にある柔毛に吸収され、そこで血色素が造られます。血色素の造血法には以下の三つが有ります。

 

(1)と(2)は葉緑素や鉄を含む植物から造る造血法です。(3)は動物性食品の肉や魚から造る造血法です。

 

(1)葉緑素マグネシウムを酸素を用いて元素変換し鉄を造る造血法

 

 小腸のの働きで、葉緑素の核にあるマグネシウムが 2個の酸素で酸化され鉄に元素変換されます。マグネシウムが鉄に入れ替わり血色素が造られます。

 

  鉄が無くても、マグネシウムと酸素から鉄を造り出すことが出来るのです。葉緑素から血色素を造るという動物本来の造血法の原型がここにあるのです。

 

(2)非ヘム鉄から鉄を造る造血法

 

 植物に含まれる非ヘム鉄を用いて血色素を造る造血法です。吸収率は低いですが、小腸のの働きで、植物に含まれる鉄から血色素を造るという動物本来の造血法のもう一つの原型がここにあるのです。

 

(3)ヘム鉄から鉄を造る造血法

 

 人は進化の最終過程でこの地球上に誕生しました。従って、食べられる生き物は全て食べてしまいます。肉や魚に含まれるヘム鉄は既に動物の中に取り込まれた鉄です。従って、ヘム鉄からは楽に血色素を造ることが出来るのです。肉食動物の造血法がこれです。

 

(1)(2)(3)の造血法を評価すると下記のようになります。

 

◆(1) と(2)の造血法によって造られる血色素が人に最適。

 (1)と(2)の造血法により造られるの植物から造られる血色素はの人と最も親和性があり、人に最適な血色素です。新鮮で活力があり、体質に合っていますから健康長寿のもとになります。この造血法が動物の造血能力の基盤を成しているのです。

 

◆(3)の造血法によって造られる血色素は人に最適な血色素とは言えない。

 

 肉、魚に含まれるヘム鉄は、いったん動物の体に取り込まれた鉄です。従って、ヘム鉄は非ヘム鉄よりです。の人とは十分な親和性がありません。しかし、植物から血色素を造るという造血の途中の過程を省略できますから、その分、楽に血色素を造ることが出来ます。

 

 楽に血色素を造れるという点では評価できますが、のヘム鉄から造られた血色素は決しての人に最適な血色素とは言えないのです。

 

◆ 肉、魚を過食すると植物から造血する能力が低下する。

 

 肉、魚に含まれるヘム鉄からは楽に血色素を造ることが出来ます。しかし、肉、魚を過食すると、楽に血色素を造ることが出来るので、植物から血色素を造るという動物本来に備わっている造血能力は低下してしまいます。真の意味の健康長寿にはつながらないのです。

 

 「物質吸収する細胞生み出すおおもとのエネルギーはです。各内臓は腎臓から供給されるを使って物質を吸収したり、細胞を生み出す働きをしています。腎臓が弱るとが減少します。すると各臓器に供給されるが減少し 鉄欠乏性貧血の根本原因になります。

 

 家族でほぼ同じ食事をとっているにもかかわらず、鉄欠乏性貧血になる人とならない人がいます。また、食事の内容を変えた訳でもないのに、いつの間にか鉄欠乏性貧血になったりする人もいます。 葉緑素、非ヘム鉄、ヘム鉄が食物から十分摂取されていても、小腸のが減少すると消化能力と柔毛の造血能力が低下し、血色素を十分造れなくなるのです。

 

 血色素の造るには小腸だけでなく、膵臓と肺の働きも関与します。以下、鉄欠乏性貧血の原因について、腎臓と小腸だけでなく、膵臓と肺の影響も含めて解説することにします。

 

膵臓が弱って、膵液が不足すると消化不良が起こり、鉄欠乏性貧血の原因になる。

 

 膵臓はタンパク質、澱粉、脂肪を消化する多くの消化酵素を小腸に分泌しています。消化酵素を分泌するエネルギーは膵臓です。腎臓と膵臓が弱って過熱すると膵臓が減少し、膵液の分泌が不十分になります。すると消化不良が起こり、鉄欠乏性貧血の原因になります。

 

◆小腸が弱って過熱すると消化物の吸収が悪くなり、鉄欠乏性貧血の原因になる。 

 

 消化物を吸収するエネルギーは小腸の柔毛の気です。腎臓と小腸が弱って過熱すると小腸の柔毛のが減少し、消化物の吸収が悪くなり、鉄欠乏性貧血の原因になります。

 

小腸が弱って過熱すると小腸の柔毛の造血能力が低下し鉄欠乏性貧血の原因になる。 

 

 血色素を生み出すエネルギーは小腸の柔毛のです。腎臓と小腸が弱って過熱すると柔毛のが減少します。すると、造血能力が低下し鉄欠乏性貧血の原因になります。 

 

◆肺が弱って過熱すると、酸素の吸収が悪くなり、鉄欠乏性貧血の原因になる。

 

 酸素を吸収するエネルギーは肺のです。腎臓と肺が弱って過熱すると肺のが減少し、酸素の吸収が悪くなります。すると、血液が不足となり、小腸表面の柔毛の造血能力が低下し、鉄欠乏性貧血の原因になります。

 

あとがき 

 鍼灸医学では血液は小腸で造られるとします。血液が小腸表面の柔毛で造られるという腸造血説とほぼ同じと言って良いでしょう。

 

 血液が主に骨髄で造られるという西洋医学の骨髄造血説には多くの矛盾点があると指摘されています。しかし、本ブログでは骨髄造血説の是非には敢えて言及することはせず、易と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で、鉄欠乏性貧血の原因とメカニズムをありのままに解説しました。

 

 身体の中で起こっていることの全てを知ることは不可能といって良いでしょう。全てを知らなければ満足できない人の欲求がもたらすものは、必ずしも幸せとは限りません。

 

 間違いを真実と信じて生きると、大きな災いを招きます。真実を知らなくても、知らないと言うことに気づいていれば、小さな災いで済みます。

 

 動物は植物のお陰で地球上に誕生しました。植物を食べることで地球上に誕生出来たのです。つまり、動物の食の原型は植物を食べることにあるのです。

 

 人は進化の最終過程で地球上に誕生しました。従って、植物だけでなく 動物も消化吸収できる身体になっています。しかし、人も動物である限り、植物に多くを依存して生きるのが自然に適合した生き方なのです。

 

 世界には十億人を超す菜食主義者がいます。菜食主義者に貧血が多いという話は特に聞きません。又、完全菜食で厳しい修行をしている禅寺の修行僧に貧血が多いという話も聞いたことはありません。

 

 動物であるの人が最も調和する相手はの植物です。人が植物と上手く調和を計れた時、健康で災いを招かない生活を送ることが出来るのです。

 

 「物質吸収する細胞生み出すおおもとのエネルギーはです。小腸、膵臓、肺に供給されたで、食物が消化、吸収され、小腸の柔毛で血色素が造られます。

 

 鉄欠乏性貧血を起こさないようにする為には、腎臓の働きを良くすることが根本的にとても大事です。残念ながら、腎臓のという概念を全く持ち合わせない西洋医学は、鉄欠乏性貧血の本当の原因を見つけることが出来ないでいるのです。

 

 サプリメントの青汁には葉緑素が沢山含まれています。下記ブログを参照して頂くと、鉄欠乏性貧血に関する理解をより深めることが出来ます。

 

shinkyu-igaku.hatenablog.com

 

最後に、緑色野菜を十分摂れない人はケールと明日葉を原料として使っていない青汁で補うと貧血にとても有効です。下記の商品を紹介します。

 

 

<青汁が健康に良いって本当??>その<危険な落とし穴>について解説します。

こはじめに

 サプリメントブームになっています。心身の何処にも異常が無く、健康に生きているという人はそうはいません。多くの人が既に病気にかかっています。まだ病気と宣告されていない人でも、現在感じている体調不良と、将来かかる恐れのある病気に対して不安を抱きながら生きています。

 

 西洋医学が慢性病の予防と治療に上手く対応できていないという、困った現実が、このブームに拍車をかけていると言って良いでしょう。

 

 足りない栄養素を補ったり、大事な栄養素を沢山摂取すれば、<現在かかっている病気と体調不良を少しでも良くする事ができるのではないか、あるいは、健康になって将来の病気の予防につながるのではないか>との期待を込めて、多くの人がサプリメントを摂取しています。

 

 サプリメントは食べたり飲んだりするだけで良いのですから、時間も手間もかからず、簡単です。さほどの努力も必要ありません。価格も程々ですから、手軽に始められ、継続することも容易です。

 

 しかし、残念ながら、効果を実感できるほどのサプリメントはそうありません。それにもかかわらず、多くの人がそれなりのサプリメントを、良しとして継続しています。そこには<健康に良い栄養素が沢山入っているのだから、効いているに違いない>との強い思いがあるからだと思われます。

 

西洋医学では、<健康に良い栄養素を多く含んでいる食品を沢山摂取すれば、健康になる>としています。従って、各メーカーは<健康に良い栄養素の種類と、量の多さ>を、一番価値あるものとして成分表の中強調しています。購入者は、それを見て、これなら<健康に良いに違いない>と信じて購入しているのです。

 

<青汁>は代表的なサプリメントの一つです。その多くは、明日葉、ケール、大麦若葉などの植物の葉を主原料として造られています。従って、一般的には、<安全で、健康にとても良いもの>と受け止められています。

 

 成分表を見ると、健康に良いとされる多くの成分が強調して表示されています。大変効きそうに見えます。しかし、効果を実感できるほどの<青汁>はそうありません。

 

 中には、腹痛、下痢、お腹のもたれなどの、副作用がでる人もいます。しかし<安全で、健康にとても良いもの>との思いが強いだけに、量を減らして我慢しながら飲み続けている人がいるのも現実です。

 

健康に良いとされる栄養素を沢山含む<青汁>は、はたして<本当健康に良い??>のでしょうか。 

<青汁>の副作用としてはっきり分かっていることもあります。ビタミンKは、血液を固める物質を作るときに働くビタミンです。従って、 血栓(血の塊)ができるのを予防する抗血栓薬であるワーフアリンなどを服用している人がビタミン K を多く含む青汁を飲み過ぎると、血栓が出来やすくなるのです。

 

 腎臓の働きが低下するとカリウムの排泄が悪くなります。従って、腎臓の働きが低下した人がカリウムを多く含む青汁を飲み過ぎると、カリウムが身体に蓄積し、高カリウム血症を引き起こすことがあるのです。

 

 鍼灸医学では 、<健康に良い栄養素の種類と、量の多さ>を、その食品の一番の価値とはしません。一番の価値は、その食品が本当に<体質に合っているかどうか>ということにあります。

 

 健康に良いとされる栄養素を、いかに沢山含んでいても、体質に合わなければ、有害であるとするのです。そして、たとえ体質に合った栄養素であっても、適量を超えて摂取すればれば、これまた身体に有害であるとするのです。

 

 易のを用いれば、疑問符の付く様々なテーマに対して、納得のいく答えを導くことがことができます。

 

 本ブログでは、易の論と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】<青汁が健康に良いって本当??>と言うテーマに対して、納得のいく答えを導くことにします。明日葉やケールを主原料とする<青汁>に<危険な落とし穴>があるということが分かります。

 

論とは 

 

 陰とは易の基本思想の一つで、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持ったがあります。全ての物は、調和させることによって成り立っています。は互いに引き合い調和しようとします。

 一方、陰と陰陽と陽は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極反発しあい、異なる極引き合うのと一緒です。

 

エネルギーがある

 

 ・陰気は、冷却する、める、膨張する、む、びる、がる、吸収する、などの(の)性質があります。

 

 は、加熱する、活発にする、引き締める、収縮する、む、排出する、などの(の)性質があります。

 

 

生き物の持つ細胞には以下の様なが有ります。 

 

◆生き物がある。

 

は植物に対して

植物は人に対して

 

にもがある

 

・女は男に比べて、男は女に比べて

・老人は若者に較べて、若者は老人に較べて

 

体質にもがある 

 

・体力のない(不足の) 、体力のある(体質人に較べて陰 

体力のある(体質人は、体力の無い(不足の)人に較べて陽 

 

 

の植物にも、以下の様な要素別があります。

 

要素には、 育つ土地気温、育つ季節、葉の厚みと大きさ、全体の背丈があります。

 

 ◆育つ土地気温によるがある。

 

気温の高い(温暖な)土地で育つ植物は、気温の低い (寒冷な)土地で育つ植物に対して

 

気温の低い (寒冷な)土地で育つ植物は、気温の高い(温暖な)土地で育つ植物に対して

 

育つ季節による

 

夏に育つ植物は、冬に育つ植物に対して陰 

冬に育つ植物は、夏に育つ植物に対して

 

 

厚み大きさ成長速度による

 

・厚く大きく、成長速度の速い葉は、薄く小さく、成長速度の遅い葉に対して

・薄さく、成長速度葉は、厚きく、成長速度のに対して

 

全体の背丈による

 

・背丈高いものは低いものに対して陰、

背丈の低いものは高いものに対して陽 

 

 

<青汁>の主原料として使われている大麦若葉、ケール、明日葉、要素別について以下解説します。

 

育つ土地気温季節による

 

大麦若葉

 

 福井県富山県茨城県が主な産地です。温暖地でもなく寒冷地でもありません。冬に育2月が旬です。従って、大麦若葉はです。     

 

 ・ケールは

 

 島根県岡山県、福岡県、大分県鹿児島県が主な産地です。やや温暖地です。夏に育ちます。従って ケールはです。

 

・明日葉は

 

 八丈島、伊豆諸島が産地です。温暖地です。従って、明日葉は陰陰です。

 

厚み大きさ成長速度による

 

大麦若葉 

 

 薄く、小さく、成長速度が遅い大麦若葉です。

 

ケールは

 

厚く、大きく、成長速度がいケールはです。

 

・明日葉は陰陰

 

く、きく、成長速度が非常にい明日葉は陰陰です。

 

全体背丈による 

 

大麦若葉は中庸 

 

 大麦若葉は背丈が高くも低くもない。従って、中庸 (の中間)です。

 

 ・ケールは中庸 

 

 ケールは背丈高くも低くもない。従って、中庸 です

 

・明日葉は

 

 明日葉は背丈が高い植物です。従って、です。 

 

 

の植物である大麦若葉、ケール、明日葉、の総合評価すると、以下の様になります。 

 

大麦若葉は   

ケールは           

明日葉は        

 

大麦若葉、ケール、明日葉を原料にした<青汁>評価は下記のようになります。

 

大麦若葉を原料にした<青汁>は 

ケールを原料にした<青汁>は   

明日葉を原料にした<青汁>は  

 

 

飲食物のの影響で、身体に以下のようなことが起こります。 

 

細胞がむと、慢性病になる

 

体細胞の中に疲労物質や毒素が蓄積し、体外に排出できなくなると、慢性病になります。細胞がむと、疲労物質毒素がより多く細胞に蓄積し、慢性病になるのです。

 

陰陰飲食物が多くなると体質になり、慢性病になり易くなる。

 

 サプリメントも含め、の飲食物が多くなると体質悪化し、体質になります。細胞がみ、疲労物質毒素がより多く細胞に蓄積し、より慢性病になり易くなるのです。

 

健康維持する為には、飲食物の摂取を出来るだけ控える。 

 

 健康を維持する為には、体細胞がまないようにする必要があります。陰陰飲食物の摂取を出来るだけ控えなければなりません。細胞引き締った状態が健康なのです。 

 

慢性病治す為には陰陰飲食物の摂取を極力控える

 

 慢性病治す為には、んでしまった細胞引き締める必要があります。飲食物の摂取を極力控え、 細胞に蓄積した疲労物質や毒素を排出しなければなりません。

 

大麦若葉、ケール、明日葉を原料にした青汁>を毎日摂取すると、それぞれ、以下の様な体質の変化が起こります。 

 

大麦若葉を原料にした<青汁>は体質を悪くしない

 

大麦若葉を原料にした<青汁> です。 従って、体細胞を緩めず、体質を悪くしません。

 

ケールを原料にした青汁>体質悪化させる。

 

ケールを原料にした<青汁>はです。従って、体細胞をめ、体質悪化(体質に)させます。

 

・明日葉を原料にした青汁>体質大いに悪化させる。       

 

 明日葉を原料にした<青汁>陰陰です。従って、体細胞を大い、ケールの<青汁>以上体質悪化(陰陰体質に)させます。

 

の人は、ケール明日葉を原料にした<青汁>の影響を強く受け体質をより悪化させる。

 

 女の人、老人、体力の無い(不足の)人はです。これらの人よりも影響強く受けます。ケールを原料にした陰の<青汁>で体質を悪化 (体質に)させ、明日葉を原料にした陰陰<青汁>はケール以上に体質を悪化 (陰陰体質に)させます

 

 

ケールを原料にした<青汁>と、明日葉を原料にした陰陰<青汁>を摂取すると、下のような体調不良慢性病を招きます。

 

  1. 倦怠感、無気力、食欲不振、冷えのぼせ、内臓下垂、便秘、大腸憩室、軟便、腹痛、下痢、痔、貧血、低血圧、むくみ、頻尿、尿路結石、関節痛、腰痛、肩こり、不眠、頭痛、耳鳴り、精神不安、うつ病陰性のがん、

 

◆強い体質の人の場合は、、ケール明日葉原料にした陰陰<青汁>でも体質に合う可能性はある。

 

 強い体質の人のと、ケールや明日葉を主原料にした<青汁>の陰陰が調和して体質悪化を招かない可能性はあります。個人差が有りますから、試しに何日間か試飲して、体質に合うかどうか十分チェックした後に、摂取して良いかどうか判断すべきでしょう。

 

 まとめ

 

 易の論と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】<青汁が健康に良いって本当??>と言うテーマに答えを導き、その<危険な落とし穴>について解説しました。

 

  <健康に良い栄養素を多く含んでいる食品を沢山摂取すれば、健康になる>とする、西洋医学の考えに基づき、ケール陰陰明日葉を主原料とする<青汁>を摂取すると、体質悪化 (体質、体質)を招き、様々な体調不良と慢性病を招くことになると解説しました。ここに<危険な落とし穴>があるのです。体力ない(不足の) 人の場合は特に大きな悪影響を受けることになります。

 

 陰ケール明日葉は成長速度が速い物です。従って、ケールや明日葉を主原料にする原料を低価格で購入できます。<健康に良い栄養素を多く含んでいる食品を沢山摂取すれば、健康になる>とす西洋医学の誤った考えは、このような<青汁>メーカーにとってみれば、安上がりに製造できるので大変有難い考えなのです。

 

あとがき 

 

 陰葉物野菜を生で摂るという食習慣は、牛、豚、鶏の肉の毒を消す為のものです。かっての日本には、夏の暑い時に体を涼しくする為、程よく葉物野菜で摂るという食習慣はありました。しかし、牛、豚、鶏の肉を多食していなかったので、葉物野菜で摂るという食習慣はほとんど無かったのです。

  

 葉物野菜に多く含まれるカリウム元素の代表です。一方、に多く含まれるナトリウム元素の代表です。カリウム過剰摂取すると過剰体質となり、を招きます。ナトリウムを過剰摂取すると過剰体質となり、を招きます。つまり、 葉物野菜で摂るという食習慣は、に多く含まれるナトリウカリウムで程よく中和させて健康を維持し、病気に罹らないようにする為の<生活の知恵>だったのです。

 

 牛、豚、鶏の肉を多食していなかった、かっての日本人は、ナトリウムの摂取量が少なかったので、葉物野菜を軽く茹で、ゆで汁の中に溶け出たカリウムを捨てることによって、カリウム過剰になるのを防いでいたのです。

 

 <青汁>の中には大量のカリウムが入っています。従って、肉を多食する人にとっては<青汁>を摂る意義はあります。しかし、肉を多食しない人にとっては<青汁>摂る意義はほとんどありません。栄養だけで食品の価値を判断してしまい、身体のの調和が計れるかどうかと言う考えが全く無い西洋医学の<危険な落とし穴>がここにあるのです。

 

多食ると過剰体質なり、を招きます。従って肉を多食する人にとっては <青汁>摂る意義はあります。しかし、過剰体質になるのを避ける為、ケール明日葉を原料としていない<青汁>を選択する方が良いでしょう。

 

最後に、ケールや明日葉を使わずに大麦若葉だけで作らている青汁を紹介します。

 

 

<女性の不妊症と不育症>その<原因と対策>を易の陰陽論で解説します。

はじめに

 <女性の不妊症、不育症(流産、早産)>が急増しています。晩婚化、晩産化の影響も加わり、10組に1組の夫婦が<不妊症、不育症>と言われています。色々な検査しても、特に異常は見つからず、仮に、何か見つけたとしても、それが原因であると特定することが困難であると言われています。

 

 妊娠する為には、まず、(卵管中で)受精しなければなりません。受精出来ない人が増えている為、体外受精精子卵子を体外で受精させ、子宮に戻す不妊治療)が急増しています。それに伴い、体外受精で生まれる子供も急増しているのです。

 

 日本に於ける体外受精は1983年に始まり、生まれた子供の累計は43万人を超えました。件数は世界で一番多いと言われており、2004年からは公費助成も始まりました。2014 年には、実に21人に1人が体外受精で生まれているのです。

 
 体外受精による出産の成功率は全体で12%と低く、年齢別で見ても、35 歳で約17%、40歳で約8%、45歳で約1%と、年齢が上がれば上がる程、厳しくなります。
 
 体外受精によって受精した受精卵はそう質の良いものとは言えません。従って、子宮に着床しなかったり、なんとか着床しても上手く育たなかったりすることが多いのです。
 
 <女性の不妊症と不育症>を克服して、健康な子供を産むためには、卵胞の成長から最後の出産に至るまでの全過程で、以下に示す条件を、それなりに満たす必要があります。
・卵巣内で健康な卵胞が育つ。
・健康な卵子排卵する。 
・受精後、卵管内で健康な(八分割に細胞分裂した)受精卵(桑実胚)に育つ。
・子宮内で健康な(八分割に細胞分裂した)受精卵(桑実胚が胚盤胞)に育つ。
受精卵(胚盤胞が上手く子宮内膜に着床(妊娠)する。
・子宮内で健康な胎児が育つ
 
 易の鍼灸医学融合させた【私の鍼灸医学】<女性の不妊症と不育症>の原因が<肝臓と腎臓の弱り>と、<牛、豚、羊、鶏、乳製品に含まれる脂肪の過剰摂取>にあることを解説します。対策も分かってきます。(男性の不妊症については、機会があれば別途取り上げたいと思います)
 

論とは 

 

 陰とは易の基本思想の一つで、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持ったがあります。全ての物は、調和させることによって成り立っています。は互いに引き合い調和しようとします。

 一方、陰と陰陽と陽は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極反発しあい、異なる極引き合うのと一緒です。

 

 ◆<腎精>が人の<精神>と<肉体>と<エネルギー>のおおもと 

 

 鍼灸医学では、<腎臓は精を蔵す>と言います。精を腎臓の中に蓄えているとするのです。それを<腎精>と呼びます。両親から頂いた先天の腎精と、飲食物と大気から作り出される後天の腎精の二つが合わさり、<腎精>が形成されます。その<腎精>が人の<精神>と<肉体>と<エネルギー>のおおもとになるのです。

 

エネルギーがある

 

 腎臓が蓄えている<腎精>から、のエネルギーのと、のエネルギーのの二つ生まれます。

 

は、冷却する、める、膨張する、む、びる、取り込む、物質(細胞など生み出す副交感神経活性化する、などのの性質があります。

 

は、加熱する、活発にする、収縮する、む、排出する、交感神経を活性化する、などのの性質があります。

 

内臓から供給されるで働く。

 

内臓供給されるを調節、調和させながら働いています。
 
◆腎臓弱るが減少し、内臓過少、過多となる。
 
腎臓弱ると内臓に供給されるが減少します。すると内臓が過少、過多となります。 

 

弱った肝臓無理働くと、肝血温度上昇する。 

 

 鍼灸医学では肝臓は血液の貯蔵タンクとします。大量の血液(肝血と呼びます)を貯蔵します。活動温度は約42度Cと高温です。弱った肝臓無理働くと肝臓のが減少し、過少、過多となります。すると肝臓が過熱し、肝血の温度が上昇します。

 

腎臓肝臓同時に弱ると、以下の様になります。

 

高温になった肝血卵巣、卵管、子宮供給され、過少、過多になる。 

 

 肝臓同時に弱るが更に減少します。すると、肝血が更に高温になり、卵巣、卵管、子宮が更に過少過多となります。 

 

物質 (細胞)を生み出すのはの働き。卵巣、卵管、子宮過少過多となると、下記のような困ったことが起こる。

 

卵巣では

 卵巣過少、過多なると、じっくりと卵胞を育てることが出来ず、短時間で不完全に成長してしまいます。まだ受精していないのにもかかわらず、卵巣の中に脂肪のかたまり、毛髪の束、骨、歯などが育ってしまう<皮様(ひよう)嚢腫><成熟嚢胞性奇形腫>が出来てしまうのです。奇形腫が出来ないとしても、未成熟な卵子を、短時間で排卵してしまうことになります。

 

 卵巣過少、過多となり、温度上昇すれば<漿液性嚢腫>が、更に温度が上昇すれば<粘液性嚢腫>が出来ます。どちらも、水液を嚢腫の中にため込み、卵巣の温度を下げる為に出来る卵巣嚢腫です。卵巣が炎症を起こすのを防ぐ為止むを得ず出来るのです。このような卵巣の状態では、健康な卵子は育たないのです。詳しくは下記ブログを参照して頂くと分かり易いです。

  

shinkyu-igaku.hatenablog.com

卵管では

 卵管過少、過多となると、受精の障害になります。受精しても受精卵の細胞が未成熟な状態で短時間に八分割に細胞分裂してしまい、健康な受精卵(桑実胚)が育たなくなります。

 

 卵管過少、過多となると、卵管がうっ血、膨張します。すると卵管の内腔が狭窄、閉塞し、<卵管狭窄と閉塞>が起こります。健康受精卵(桑実胚)が育たなくなります詳しくは下記ブログを参照して頂くと分かり易いです。

  

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子宮では 

 子宮内膜が過少、過多となると受精卵(桑実胚)をじっくりと健康な受精卵(胚盤胞に育てることが出来なくなります
 
 受精卵(胚盤胞)は性です。従って、子宮内膜が過少、過多となると着床(妊娠)しにくくなります。
 
 胎児を育むのは子宮内膜の気です。従って、子宮内膜過少、過多ると、着床(妊娠)したとしても、健康な胎児を育むことが出来なくなり、流産、早産し易くなります。
 

◆牛、豚、羊、鶏、乳製品過剰摂取すると、含まれている脂肪 卵巣、卵管、子宮蓄積し、流動性失い、固まる。

 

 脂は性です。過少、過多になった内臓親和性があります。人の体温よりも高い体温の動物の脂は、人の体の中に入ると、流動性を失い、固まります。牛は約 2℃、豚、羊は約3℃、鶏は 約6℃、 それぞれ人より高い体温を持っています。従って、これらの動物のは、過少、過多になった卵巣、卵管、子宮の細胞に蓄積し、終いには、流動性を失い、固まるのです。そして、下記のような困ったことが起こります。

 
卵巣では
 
 陰過少、過多になった卵巣脂肪蓄積し、<皮様(ひよう)嚢腫><成熟嚢胞性奇形腫>が出来ます。皮様(ひよう)嚢腫><成熟嚢胞性奇形腫>とは、まだ受精していないのにもかかわらず、卵巣中脂肪のかたまり、毛髪の束、骨、歯などが出来てしまう嚢腫です。大きさは直径10㎝未満で、左右両方の卵巣に同時に発生する事もあります。20~30代の若い人特に多く健康卵子を育てることが出来ません。詳しくは下記ブログを参照して頂くと分かり易いです。  

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卵管では

 

 陰性の脂が過少過多になった卵管に蓄積し、<卵管狭窄と閉塞>が起こります牛、豚、羊、鶏のは、卵管に蓄積し、流動性を失い、内腔で固まるのです。受精と受精卵の成長の障害になります。詳しくは下記ブログを参照して頂くと分かり易いです。 

 

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子宮では 

 
 陰性の過少、過多となった子宮内膜蓄積し、終いには、流動性を失い、表面で固まり、受精卵の成長(桑実胚から胚盤胞へ)、着床(妊娠)と胎児の成長の大きな障害になります。子宮内膜に関しては、下記ブログを参照して頂くと分かり易いです。
   

shinkyu-igaku.hatenablog.com

 

あとがき

 

 肝臓と腎臓が弱ると、卵巣、卵管、子宮が過少、過多となり、卵胞の生育、排卵、受精、受精卵の(桑実胚から胚盤胞への)生育、子宮内膜への着床(妊娠)、胎児の成長に様々な障害が起こり<女性の不妊症と不育症>原因になっていることを解説しました。

 

 牛、豚、羊、鶏、乳製品を過剰摂取すると、含まれている脂肪が 卵巣、卵管、子宮に蓄積し、流動性を失い、固まります。それが様々な障害を生み、<女性の不妊症と不育症>のもう一つの原因になっていることを解説しました。

 
 西洋医学による <女性の不妊症と不育症>治療は上手くいっていません。その一番の原因は、<腎臓の気が人 (肉体)を生み出す>と言うことに、全く気づいていないことにあります。
 
 ホルモン気です。ホルモンに出来ることは、コントロールすることだけで、そのものを生み出すことは出来ません。従って、人 (肉体)を誕生させることも出来ないのです。
 
 <不妊症と不育症>の女性はもともと腎臓不足しています。ホルモン治療をしても腎臓そのものを生み出すことは出来ません。ホルモン治療でやっていることは<腎臓から無理やり気を吸い出しているだけ>なのです。
 
 <気が少ないものの、ある程度ある人>の場合は、最初の内、上手くいく場合もあります。なかなか上手くいかず、ホルモン治療繰り返している人の場合は、<腎臓を強制的に無駄使いしていることとなり更に減少していきます。そして、皮肉なことに、より妊娠出来ない体になってしまうのです。

 

 少子化の今の日本では、全くの死語になってしまいましたが、昭和二十年代までの日本には貧乏人の子沢山と言う格言がありました。戦前の日本は、多くの人が貧乏で、五、六人の子供がいることが珍しくありませんでした。困る程、子供に恵まれたのです。一方、少数のお金持ちは、どういう訳か、<子供が少なくて困っていました>。この不思議な現象を言葉で表現したのが<貧乏人の子沢山>と言う格言なのです。

 

 腎臓、肝臓を弱くする原因は、ストレス、過労、睡眠不足、食事など、色々有ります。中でも、とりわけ、食事の影響は大きなものがあります。戦前の日本の貧乏人とお金持ちの食事の一番大きな違いは、ひと言で言えば、<貧乏人は粗食><お金持ちは美食>だったと言うことです。

 

 粗食と美食の一番の違いは、タンパク質、脂肪、野菜の摂り方にあります。粗食は動物性タンパク質と脂肪が少なく、野菜が多い、一方、美食は動物性タンパク質と脂肪が多く、野菜が少ないと言うことです。

 

<女性の不妊症と不育症>

 

 動物性タンパク質と脂肪を摂り過ぎて、野菜が少ないと、腎臓、肝臓を弱めます。特に牛、豚、鶏などの動物性タンパク質の摂りずぎは腎臓を弱め、脂肪の摂り過ぎは肝臓を弱めます。野菜が少ないと体質全体を弱めます。程よい粗食が強い体質を作るのです。

 

 今の日本人の一般的な食事は 戦前の日本の、お金持ち以上の美食になっています。栄養が足りていないから不妊症と不育症>なのだと思いこみ、肉類や乳製品を更に多く摂取している人が多くいます。従って、(子育てが大変になったとは言え)今の日本には<子沢山>がほとんどいなくなり、逆に、色々な婦人科系疾患が増えてしまったのです。

 

 戦前はほとんど使われなかった農薬や、食品添加物などの化学物質も体内に入ってきますから、それらの悪影響も決して無視することは出来ないでしょう。

<卵管狭窄と閉塞>のメカニズムを易の陰陽論で解説します。原因と改善法が分かります。

はじめに

 <卵管狭窄、閉塞>を起こす人が増加しています。<卵管狭窄、閉塞>は不妊症の大きな原因の一つになっています。

 

 卵管は子宮の上部から卵巣に向かって伸びる管で、左右に一本ずつ有ります。長さ約10㎝、内径が約1㎜の、内腔がとても狭い管で、先端にある卵管采により卵巣から排卵される卵子を取り込みます。そして、卵管を泳いでやってきた精子卵子が卵管采を入った所で出会い、受精が成立します。

 

 受精卵は卵管の中を子宮に向かって進みながら、四日間かけて八分割に細胞分裂をし、桑実胚となり子宮内に入ります。桑実胚は子宮内で胚盤胞に成長し、子宮粘膜に着床します。これが妊娠です。

 

 卵管は受精する場所であり、かつ、受精卵を桑実胚に育てて子宮に送り込むという、大事な働きをしている場所でもあるのです。この卵管の内腔が何らかの原因により狭窄したり閉塞するのが<卵管狭窄、閉塞>です。

 

  西洋医学では、骨盤内の炎症 (腹膜炎、子宮内膜症など)や性感染症クラミジアなどが<卵管狭窄、閉塞>原因とされていますが、明確な自覚症状も無く、多くの場合原因不明とされています。

 

 易の論と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学】で卵管が大変重要な働きをしているということ、又<卵管狭窄、閉塞>の原因が肝臓、腎臓の弱りに有ることを解説します。牛、豚、羊、鶏、乳製品に含まれる脂肪の摂取過多が大きな原因の一つになっていることも分かります。

 

 まず最初に、卵管が如何に重要な働きをしているのか、易の基本思想を用いて、簡略に述べる事にします。

 

人の原型卵管創られる。子宮は専ら胎児育むだけ

 

 人身小宇宙と言います。人は小さな宇宙なのです。易経の基本思想は、太極両義 ( を生じ、両義四象(老陽、少陰、少陽、老陰)を生じ、四象八卦 ( 乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤 )を生ずるということにあります。宇宙の全ての物が、最終的に、八種類のもの( 八卦 )で構成されるとするのです。

 

 受精卵は卵管の中で四日間かけて八分割に細胞分裂をし、桑実胚となり子宮に入ります。受精卵が八種類の異なった細胞(八卦)に分裂した瞬間に人の原型(体質、気質、運勢など)が出来上がるのです。

 

 子宮の働きは、その八種類の細胞をもとに、専ら胎児を育むだけなのです。子宮内では、人の原型はそのまま維持され、変わることはありません。人の誕生とその後の人生に、卵管はこれ程までに重要な働きをしているのです。

 

 ◆卵管には、他にも、以下のような大事な働きがあります。

 

・長さ約10㎝、内径約1㎜という、長く狭い内腔で精子を泳がせることにより、元気な精子を選別する。

排卵された卵子を先端の卵管采で上手く取り込む。

・卵管采を入った所で、卵子精子を受精させる。

 

<卵管狭窄、閉塞>が起こると、人の原型(体質、気質、運勢など)に悪影響を及ぼし,不妊の大きな原因にもなる。

 

<卵管狭窄、閉塞>が起こると、下記のように、妊娠の障害になります。妊娠できたとしても、人の原型に悪影響を及ぼします。

 

精子が卵管采まで到達せず、受精出来ない。

精子が卵管采まで到達したとしても、劣化してしまい、受精出来ない。又は、受精できたとしても不健康な受精卵になってしまう。

・卵管采が卵子を上手く取り込めず、受精出来ない。

・受精しても、子宮に向かう過程で、健康な桑実胚を育てることができず、妊娠(子宮に着床)できない。又は、妊娠したとしても流産し易くなる。 

 

論とは 

  とは易の基本思想の一つで、人間の生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持ったがあります。全ての物は、を調和させることによって成り立っています。は互いに引き合い調和しようとします。

一方、陰と陰陽と陽は互いに反発しあい調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発しあい、異なる極は引き合うのと一緒です。

 

腎精>が人の<精神>と<肉体>と<エネルギー>のおおもと 

 

 鍼灸医学では、<腎臓は精を蔵す>と言います。精を腎臓の中に蓄えているとするのです。それを腎精>と呼びます。両親から頂いた先天の腎精と、飲食物と大気から作り出される後天の腎精の二つが合わさり、腎精>が形成されます。

その<腎精>が人の<精神>と<肉体>と<エネルギー>のおおもとになるのです。

 

エネルギーがある

 

  腎臓が蓄えている<腎精>から、のエネルギーのと、のエネルギーのの二つが生まれます

 

は、冷却する、める、膨張する、む、びる、取り込む、物質(細胞など)生み出す副交感神経活性化する、などのの性質があります。

 

は、加熱する、活発にする、収縮する、む、排出する、交感神経を活性化する、などのの性質があります。

 

肝臓が弱ると、以下の事が起こります。 

 

弱った肝臓無理働くと、肝血温度上昇する。 

鍼灸医学では肝臓は血液の貯蔵タンクとします。大量の血液(肝血と呼びます)を貯蔵します。活動温度は約42度Cと高温です。弱った肝臓無理働くが減少し、亢進します。すると肝臓が過熱し、肝血の温度が上昇します。

 

 ◆腎臓弱ると、減少する。

 

 腎臓弱るが減少します。すると、から供給される減少します。

 

肝臓腎臓の弱りが同時に進行すると、肝血高温になり、それが全身に供給される。 

 

 肝臓と腎臓の弱りが同時に進行すると、が更に減少し、肝血の温度が更に上昇高温になります。そして高温になった肝血が全身供給されます。

 

 高温になった肝血生殖器とその周囲蓄積していく。

 

 生殖器は大量の血液を必要とします。従って、血液の影響を強く受けます。高温になった肝血子宮、卵巣、卵管だけでなく、骨盤内の腹膜、膀胱、直腸、小腸などにも流入し蓄積していきます。

 

下記ブログを参照して頂くとより分かり易いです。 

shinkyu-igaku.hatenablog.com 

shinkyu-igaku.hatenablog.com

 

 ◆高温になった肝血卵管流入、蓄積し、過多となり、内腔狭窄閉塞する。

 

 高温になった肝血により卵管が過多となり、うっ血、膨張します。すると卵管狭窄閉塞するのです。

 

 一方、卵管過多の状態のときに、哺乳類(乳製品も含めて)、鳥類を過剰摂取すると、それらに含まれる脂によって、卵管に以下の障害が起こります。

 

 ◆性の脂過多になった卵管蓄積し、内腔狭窄閉塞する。

 

 脂は性です。過多になった卵管親和性があります。人の体温よりも高い体温の動物の脂は、人の体の中に入ると、固まり、流動性を失います。牛は約 2℃、豚、羊は約3℃、鶏は 約6℃、 それぞれ人より高い体温を持っています。従って、これらの動物のは、卵管の細胞に蓄積し、終いには、内腔に析出して固まります。そして卵管が狭窄閉塞するのです

 

あとがき 

 

 易の基本思想を用いることによって、人の原型(体質、気質、運勢など)卵管の中で出来上がることが分かります。それは、卵子精子受精後、四日目に卵管内で起こります。受精卵が八分割に細胞分裂をし、桑実胚となった瞬間に人の原型が出来上がるのです。

 

 妊娠(受精卵の子宮粘膜への着床)から出産までの子宮の働きは、専ら胎児育むだけで原型そのものは不変なのです。人の誕生とその後の人生に与える影響の大きさは、子宮よりも卵管の方がより大きいものがあると言っても過言ではないのです。

 

 健康な子供を産む為には、卵巣、卵管、子宮を健全な状態に維持する必要が有ります。とりわけ、卵管は大事と言って良いでしょう。<卵管狭窄と閉塞>を防いだり改善するには、肝臓、腎臓の働きを良くしなければなりません。食生活の注意は特に大事です。哺乳類、鳥類の摂取は、乳製品を含めて出来るだけ控えるべきです。

 

日常生活で注意すると良い事を下記します。 

 

・ストレス、過労、睡眠不足に注意する。

・適度な運動をするように心がける。 

 飲食の注意は特に大事です。それらを下記します 

牛、豚、羊、鶏は出来るだけ少なくし、代わりに魚貝類を摂取するようにする。

・脂肪を摂り過ぎない(クリーム、マヨネーズ、チーズ、ナッツ類なども注意)

・体質、季節に合った野菜を十分摂取する

食物繊維を含む食品を十分摂取する

五味(酸、苦、甘、辛、鹹)を摂り過ぎない

・過食しない

・間食を出来るだけ控える(脂肪の多い洋菓子、スナック菓子、菓子パンなどは特に注意)

・アルコールを控える