大腸ポリープはがんになり、胃ポリープはがんにならない、一体何故?そのメカニズムを解説します
はじめに
がんにかかる人が急増しています。2016年の予測では年間の罹患数がいよいよ100万人を突破する事が確実視されています。検査技術の進歩も有り、早期発見が増えている事も原因の一つと言われていますが、それにしても、年間10 万人ずつも増加しているのですから、日本人の体質の急速な悪化を危惧せざるを得ません。
2015年の予測罹患数は大腸、肺、胃がんが突出して多く、それぞれ13万人台でほぼ並んでいます。死亡数では肺がんが約8万人と断トツに多く第一位となっており、次いで大腸、胃がんがそれぞれ約5 万人づつとほぼ並んでいます。
大腸と胃はポリープの出来やすい臓器として知られています。ところが、それらのポリープには、実は大きな違いが有るのです。殆どの大腸がんはポリープから発生するのに対して、胃のポリープは殆どがんにならないのです。これらのポリープの発生メカニズムの違いを理解すると、大腸がんと胃がんの本質が分かってきます。
易の陰陽論と鍼灸医学を融合させた【私の鍼灸医学で】大腸がんと胃がんの本質を解説します。予防法、食事法も分かってきます。
◆陰陽論とは
陰陽論とは易の基本思想の一つで、人間の様々な生理、病理を理解する上で大変有用です。全ての物に正反対の性質を持った陰と陽が有ります。陰と陽は互いに引き合い調和しようとします。一方、陰と陰、陽と陽は互いに反発しあい、調和しようとしません。磁石のS極とǸ極をイメージすると分かり易いです。同じ極は反発し、異なる極は引き合うのと一緒です。
◆がんにも陰陽がある
陰性のがんは、主に陰性、極陰性の飲食物の過剰摂取により、胃内で発生する陰毒が血液を汚すことにより出来ます。陽性のがんは主に過剰摂取された極陽性である肉類の未消化物が大腸内で腐敗し発生する陽毒が血液を汚すことにより出来ます。
◆内臓にも陰陽がある
鍼灸医学では臓は陰性、腑は陽性とします。大腸と胃は腑です。従って、大腸と胃は陽性です。特に胃は、極陰性の胃酸(ペーハー2の強酸)と調和しています。従って、胃は大腸より陽が強く極陽です。
◆ポリープは過剰な陽(熱と陽毒)の発散装置
ポリープの様に突出した形状の物は陽 (熱と陽毒) を効率的に発散する事が出来ます。従って、ポリープは内臓壁の組織に蓄積する過剰な陽 (熱と陽毒)を発散して、炎症とがんを予防する為に出来るのです。
◆ 大腸ポリープは熱と陽毒の発散装置、陽毒が がんの原因
陰は物質を拡張する働きが有ります。食後5時間程すると飲食物は大腸に送られて来ます。陰性、極陰性の飲食物を過剰摂取すると大腸表面の毛細血管が拡張し過熱します。又、肉類(牛、 豚、鶏)を過剰摂取すると未消化物が大腸内で腐敗し陽毒が発生します。過熱と便秘が重なると 更に腐敗が進み陽毒が増加します。
陽性の大腸は熱と陽毒とは調和しません。従って、ポリープを作り過剰な熱と陽毒を大腸壁から便の中に還流させ 、体外に排出しようとするのです。腺腫性ポリープの直径が1㎝ を超えるとがん化すると言われています。ポリープがその程度の大きさになった時に、陽毒排出能力が限界に達してしまうのです。陽毒が無く熱を発散す為だけのポリープは がん化しません。非腫瘍性ポリープがこれに当たります。
◆胃ポリープは熱の発散装置、熱だけだからがん化しない
陰性、極陰性の飲食物を過剰摂取すると胃表面の毛細血管が拡張し過熱します。過食しても胃は過熱します。肉類は胃の中ではまだ腐敗しません。過剰摂取しても胃の中で陽毒は発生しないのです。従って、胃ポリープは過剰な熱を胃壁から飲食物の中に還流させ、小腸に排出する為にだけに出来るのです。胃ポリープが がん化しないのはこの為です。
◆陽性の胃は陰性、極陰性の飲食物の過剰摂取によりスキルス胃がんとなる
陽性の胃は陰性、極陰性の飲食物と親和性があります。従って、胃は、辛い味や脂肪などの陰性、極陰性の飲食物の過剰摂取により、陰性のがんであ るスキルス胃がんをつくるのです。陰は拡散、浸潤する性質が有ります。従 って、スキルス胃がんは進行が速く,腹膜転移もし易いのです。
詳しくは<大変怖いスキルス胃がん その原因、予防法、食事法を解説し
ます>を参照して下さい。
まとめ
◆大腸と胃のポリープの発生メカニズムが分かると、大腸の腺腫性ポリープから陽性の大腸がんが出来、胃のポリープからは胃がんが出来ないと言うことが事が良く分かる。
◆胃に出来るがんは陰性のスキルス胃がん
肉類がまだ腐敗しない胃の中では陽毒は発生しません。従って、極陽性の 胃に出来るがんは 、陰性、極陰性の飲食物の過剰摂取により発生する陰性のスキルス胃がんなのです。
◆陰性、極陰性、極陽性の飲食物の過剰摂取が陰性のがん、陽性のがんの大き な原因になっている。
日本人の体質悪化とがん急増の大きな原因が、すっかり欧米化してしまった食生活にあります。民族の体質に合った食生活に戻さなければいけないのです。
がんの原因になる、陰性、極陰性、極陽性の飲食物については、幾つかの
私のブログで解説しています。それらを参照願います。